内径とロッド径を確認し、シリンダに流入する正味流量を入力する。
内径・ロッド径・流量から往復の速度
入力する寸法と流量
まず「求めるもの」で速度を選択する。チューブ内径はピストンが動く円筒の内径であり、チューブの外径ではない。ロッド径にはピストンロッドの外径を入力する。銘板や外観だけで判断できない場合は、製品図面やメーカーの仕様表で寸法を確認する。ロッド径が内径以上の入力では、引き込み側の受圧面積が成立しないため計算しない。
流量には、シリンダの入口に供給される正味流量を入力する。ポンプの吐出し量が分岐回路に分かれる場合や、流量調整弁で制限される場合、ポンプの全流量がそのままシリンダに入るとは限らない。この計算は押し出しと引き込みのそれぞれに同じ流量を供給する条件で比較する。
計算結果の読み方
最も大きく表示する値が押し出しの速度で、その下に引き込みの速度を表示する。受圧面積と計算式は「計算の内訳」で確認できる。ストロークは任意入力で、空欄なら速度と面積だけを計算する。ストロークの空欄をゼロとして扱うことはない。
単ロッドの複動油圧シリンダの通常回路が対象。両ロッド形、空気の圧縮性を扱うエアシリンダ、戻り油を供給側へ合流させる差動回路の速度には適用しない。負荷を動かせるかどうかは流量だけでは決まらず、圧力と推力の検討が別に必要になる。
内径と流量を入力した計算例
T-7のB形にある内径50 mm・ロッド径28 mmを使用する。検算用に設定した流量12 L/minでは、押し出し101.859 mm/s、引き込み148.396 mm/s。流量は資料の例題値ではなく、この説明で設定した条件。
入力できる数値は0.001〜1,000,000。これはアプリの数値処理範囲であり、シリンダの製品仕様や許容速度の範囲ではない。ゼロ、負の数、範囲外の値は計算しない。表示は小数第3位まで四捨五入し、それより小さい非ゼロの値は指数表記を使う。
出典
ダイキン工業 テクニカルサービスデータ T-7「油圧シリンダの選定」(公開PDF、ファイル名220202)。PDFの6ページ。内径・ロッド径の表と動作速度・ストロークの確認事項。流量の定義はT-2を参照。
内径・ロッド径・流量から往復の速度