現場マスター

力率改善のコンデンサ容量の計算

有効電力と改善前・目標の力率から、必要な進相コンデンサの容量(kvar)を求めます。

進相コンデンサの容量と改善後の力率

求めるもの

求めるもの

「コンデンサの容量」は、目標の力率にするのに必要な進相コンデンサの容量(kvar)を求めます。

「改善後の力率」は、設置するコンデンサの容量(標準容量から選んだ値など)から、改善後の力率を求めます。

有効電力

負荷の有効電力(kW)です。農林水産省 電気設備 設計指針の式2.5-4 の Pin(負荷入力容量)に当たります。

電動機の出力(kW)から求めるときは、「詳しい設定」の「有効電力の求め方」で「電動機の出力と効率から求める」を選ぶと、効率の欄が表示されます(負荷入力 = 出力 ÷ 効率)。

改善前の力率

力率は % で入力します(0.85 は 85)。

高圧電力の受電の力率は、電力会社が受電点で有効電力量と無効電力量を計測し、毎日 8 時から 22 時までの平均力率として求めています(農林水産省 電気設備 設計指針 式2.5-2・例 東京電力の場合)。

目標の力率

農林水産省 電気設備 設計指針は、改善の目標を、電動機に個別に設置する場合 95 %、母線に一括で設置する場合 98 % としています(p.2-43)。

環境省の温室効果ガス排出削減等指針の対策集も、受電力率を 95 % 以上に維持することを基準とする管理標準の例を挙げています。

最大負荷に対して力率を 100 % にすると、軽負荷時には進み力率になり、受電電圧の上昇などの不都合を生じます(同じ設計指針 p.2-43)。

有効電力を入力・直列リアクトル 6 %

有効電力と力率を入力すると、必要なコンデンサの容量を表示します。

詳しい設定

有効電力の求め方

有効電力の求め方

有効電力を入力するときは、負荷の有効電力(負荷入力・kW)をそのまま入力します。

電動機の出力と効率から求めるときは、負荷入力を 出力 ÷ 効率 で求めます(農林水産省 電気設備 設計指針 式2.5-4 の Pin = Po/η)。

直列リアクトル

直列リアクトル

高圧回路の進相コンデンサには、すべて直列リアクトルを挿入します(農林水産省 電気設備 設計指針 p.2-45・JEAC 8001 内線規程 3805 節)。第5高調波に共振せず誘導性とするため 6 % とし、第3高調波の影響が無視できない場合や第5高調波電圧のひずみが大きい場合には 13 % も用いられます。

必要なコンデンサの容量(定格設備容量)は、直列リアクトルの有無で変わりません。変わるのはコンデンサ単体の定格容量です(定格容量 = 定格設備容量 ÷(1 − L ÷ 100))。

計算の内訳