説明

力率改善のコンデンサ容量の計算のよくある質問

力率改善のコンデンサ容量の計算で迷いやすい所と、計算結果の扱いです。

力率は % と小数のどちらで入力しますか

% で入力します。0.85 は 85、0.95 は 95 です。1 以下の数を入力すると、計算の画面は「% で入力します」と表示して計算しません。電動機の効率も % です(0.90 は 90)。

kW・kvar・kVA の違いは何ですか

kW は有効電力、kvar は無効電力、kVA は皮相電力の単位です。有効電力 P・無効電力 Q・皮相電力 S は直角三角形の関係にあり、Q = P × tanθ、S = P ÷ cosθ です。進相コンデンサの容量は無効電力なので kvar で表します。

定格設備容量と定格容量はどう違いますか

定格設備容量は、コンデンサと直列リアクトルを組み合わせた設備として回路に供給する無効電力です。定格容量はコンデンサ単体の容量で、定格設備容量 ÷(1 − L ÷ 100)です。L = 6 % なら、定格設備容量 200 kvar の設備のコンデンサの定格容量は 213 kvar です(「直列リアクトル」の話題)。

目標の力率は何 % にしますか

農林水産省 電気設備 設計指針は、電動機に個別に設置する場合は 95 %、母線に一括で設置する場合は 98 % としています。環境省の対策集の管理標準の例も、受電力率 95 % 以上が基準です。100 % を目標にすると、軽負荷時に進み力率になります。

計算した容量のコンデンサがありません

コンデンサは標準容量から選びます。設計指針は、計算した容量の直近下位の標準容量とするとしています(過大にすると軽負荷時に進み力率になるため)。電動機 100 kW の例(29.3 kvar)では 25 kvar を選んでいます。一方、負荷入力 150 kW の例(44 kvar)は 50 kvar を選び、改善後の力率を 0.961 と確かめています。選んだ容量で計算の画面の「改善後の力率」を求め、目標に届くか、進み力率にならないかを確かめてください。

変圧器の励磁分の容量はどう求めますか

変圧器は、磁束を発生させるための励磁容量として、定格容量の数 % 程度の遅れ無効電力を必要とします。設計指針は、これを補償するコンデンサの容量を QCT = PT × β(式2.5-6・PT は変圧器の定格容量 kVA、β は変圧器の無負荷電流 %)としています。高圧母線で総合的に力率改善を行うときの容量は、負荷の無効電力分と変圧器の励磁分を加えた容量です。

表2.5-3 で求めた値と少し違います

表2.5-3 は tanθ を小数3桁に丸めてから引いた α です。計算の画面は丸めずに計算するので、有効数字3桁目が違うことがあります。電動機 出力 100 kW・効率 0.90・0.86 → 0.95 は、表の α = 0.264 では 29.3 kvar、式のままでは 29.4 kvar です。

表の値を使うときは、式で確かめてから使ってください。たとえば表の改善前 0.66・改善後 0.90 の欄は 0.554 ですが、式では 0.6540 で、となりの欄(改善後 0.89 の 0.626・0.91 の 0.682)の間に入る値です。

計算結果の扱い

出典

コンデンサの容量を計算する