正の数でも入らない寸法の見分け方と、入る組合せの出し方を説明します。
組めるのは、切寸法が受口深さ(白ねじならねじ込み代)の和以上のときです。切寸法が 0 より大きくても、受口深さの和より短いと、受口の中で管の端どうしが重なって組めません。素直に引き算をすると、この区間でも正の数がそのまま出てしまいます。
例: TS(水道塩ビ) 100 / 90°エルボ × 2・芯々 200mm なら、引き算では 58mm 残りますが、受口深さの和は 168mm で、110mm 重なって入りません。
入らないときは、重なる量だけ寸法を伸ばすか、細い継手にしてください。角度を変えて逃がす方法は、振りのタブで出します。
振りで入らないとき(入る組合せ)
振りでも、斜辺から芯引きを引いた長さが受口深さの和より短いと入りません。例: TS(水道塩ビ) 100 / 45°エルボ × 2・振り 115mm は、引き算では 84.6mm と出ますが、受口が 83.4mm 重なります。この組合せで組める振りは 173.9mm からです(今の振りは 115mm)。入る組合せとして「呼び径 50 に落とすと入ります」(切寸法 127mm / 送り 115mm / この組合せで組める最小の振り 114.6mm)を出します。
45°エルボ2つの組では、この「正の数なのに入らない」振りの幅が、白ねじ 15A の 15.6mm から TS 150 の 186.7mm まであります(幅 = 受口深さの和 × sin45°)。
入る組合せは、角度の小さい継手 → 振る区間だけ呼び径を落とす → 90°エルボの角度切り(溶接だけ)の順に出します。呼び径を落とすときは、細くすると流れが変わるので、設計の管径を確認してください。角度切りは、切った面の開先と芯出しが要ります。
使える送りに収まらないときは、角度の大きい継手にすると送りは短くなります。
22.5°・11.25° のエルボと角度切り
22.5°・11.25° のエルボは、公表されている寸法が入手できないので同梱していません(推測した値は入れていません)。手元にある物を測って登録すると、振りの代わりにも出ます(登録は iPhone アプリの Pro)。振りが小さくて 45°エルボでは入らないときは、呼び径を落とすか、溶接の継手なら 90°エルボを途中で切って使う方法(角度切り)が候補になります。
角度切りは「エルボを何度で切るか」を逆に解きます。この計算は「角度切りすると入る」かどうかを出し、角度切りの切寸法と送りは iPhone アプリの Pro で出します。
出典
- JIS K 6743(TS) / 積水化学 TS継手承認図 2009.9.1(参考)
- JIS B 2311/2312 / 式で算出(R = 1.5 × 呼び径[inch]) 2015