口径の扱い・単位・使える範囲など、計算で迷いやすい所です。
式の D は口径ですか、実内径ですか
千葉市水道局の給水装置工事施行基準は、D を「管の口径(m)」としています。八千代市上下水道局の給水装置設計施工基準は、d を「管の実内径(m)」と書いています。千葉市の基準の流量図と八千代市の基準の流量表は、どちらも口径 13・20・25mm などの値で作られていて、このアプリは千葉市の基準の記号の定義どおり、口径で計算します。D が 1 mm 違うと計算結果は大きく変わり、30 L/min・管の長さ 20 m では、D = 20mm の 3.19 m に対して、21mm では 2.55 m(20% 小さい)です。
流量の単位は L/min と L/s のどちらですか
式の Q は m³/sec です。計算の画面は L/min でも L/s でも入力できます(「詳しい設定」の流量の単位)。1 L/s = 60 L/min = 0.001 m³/s です。ウエストン公式流量図と八千代市の基準の流量表は L/s(ℓ/s)です。
口径 75mm 以上の給水管は計算できますか
計算できません。千葉市の基準は、75mm 以上の給水管の摩擦損失水頭をヘーゼン・ウイリアムス公式で求めるとしています。このアプリはウエストン公式だけなので、選べる口径は 50mm までです。ヘーゼン・ウイリアムス公式は、ポンプの揚程の計算の説明「配管の摩擦損失水頭の計算」にあります。
流量図で読んだ値と計算結果が違います
流量図は対数目盛りなので、読んだ値は2けたか3けたです。八千代市の基準の例の多くは、式の計算結果と1%ほどで合います。例の一覧は「ウエストン公式流量図の見方」にあります。
流量表の値と少し違います
八千代市の基準の流量表は小数3桁か2桁に丸めた値で、比べた7つのマスでは、このアプリの計算結果との差は 0.31% までです。マスごとの比べは「ウエストン公式の流量表の使い方」にあります。
給水用具の損失水頭はどう入力しますか
直管換算長を管の長さに加えます。千葉市の基準は表 2.2-2 直管換算表で直管延長に換算するとし、口径 20mm の水栓取付(普通)は 8.0 m、ボール伸縮止水栓は 0.15 m です。表に無い器具は、器具の損失水頭と動水勾配から直管換算長を求めます(「ウエストン公式の動水勾配と損失水頭」)。
流速が 2.0 m/s を超えたときは
千葉市の基準は、給水管の管内流速を 2m/sec 以下に抑えるとしています。計算の画面に「✗ 超える」と表示されたら、「1つ太い口径」を押して、その口径の流速と摩擦損失水頭を確かめます。
水圧(MPa)を水頭(m)にするには
水圧を水の単位体積重量 9.8 kN/m³ で割ります。0.1 MPa は 10.2 m、0.15 MPa は 15.3 m です(八千代市の基準)。千葉市の基準の最小動水圧 0.147 MPa は 15.0 m です。立上り高さがあるときは、その高さを引いた水頭が流すのに使える水頭(有効水頭)です。
計算結果の扱い
- 計算結果は目安です。給水管の口径は、工事をする地域の水道事業体の基準で確かめ、設計者が決めます。
- 管内流速 2m/sec 以下と最小動水圧 0.147 MPa は、千葉市水道局の基準の値です。