説明

ウエストン公式の動水勾配と損失水頭

動水勾配は、損失水頭を距離で割って千分率にした値です。

動水勾配は、損失水頭とその距離との比で、単位は千分率(‰、パーミル)です。八千代市上下水道局の給水装置設計施工基準は次の式で表しています。千葉市水道局の給水装置工事施行基準も「I:動水勾配=(h/L)・1000」としています。

動水勾配 I(‰)= 損失水頭 h(m)÷ 距離 L(m)× 1,000

動水勾配と損失水頭の換算

ウエストン公式の動水勾配

ウエストン公式の h は管の長さ L に比例するので、動水勾配 I = h ÷ L × 1,000 は管の長さで変わらず、口径と流速(流量)で決まります。流量図の横軸が管の長さではなく動水勾配なのも、このためです。口径 20mm の動水勾配は次のとおりです。

流量流速動水勾配
10 L/min0.531 m/s24.0 ‰
20 L/min1.06 m/s78.6 ‰
30 L/min1.59 m/s159 ‰
40 L/min2.12 m/s265 ‰
50 L/min2.65 m/s394 ‰

直管換算長を求める

動水勾配は、給水用具の損失水頭を直管の長さに換算するときにも使います。八千代市の基準は、使用流量での器具の損失水頭 h と、同じ流量のウエストン公式の動水勾配 I から、直管換算長を L = h ÷ I × 1,000 で求めます。

同じ基準の例は、口径 13mm のメータに 0.2 ℓ/s を流したときの損失水頭 0.6 m と、流量図から読んだ I = 230 ‰ から、0.6 ÷ 230 × 1,000 = 2.6 m です。式の動水勾配 228 ‰ を使うと 2.63 m です。

有効水頭から流量を求める

流量計算では、有効水頭を管延長で割った動水勾配から流量を求めます。八千代市の基準の例(配水管の水圧 0.15 MPa=水頭 15.3 m・口径 20mm・延長 20.0 m)は、動水勾配 15.3 ÷ 20.0 × 1,000 = 765 ‰ から、流量図で 1.2 ℓ/s(72.0 ℓ/min)を読んでいます。式で計算すると 1.21 L/s(72.3 L/min)です。

出典

ウエストン公式で計算する