流量図は、流量・動水勾配・口径・流速の関係を1枚に描いた図です。
千葉市水道局の給水装置工事施行基準は、口径 50mm 以下の給水管にウエストン公式を使うと定め、その流量図を「図 2.2-2 ウエストン公式流量図」として載せています。
図の軸と線
- 縦軸: 流量(L/s)。0.01 から 10 までの対数目盛りです。
- 横軸: 動水勾配(‰)。0.1 から 1,000 までの対数目盛りです。
- 右上がりの線: 口径 D = 10・13・16・20・25・30・40・50mm の線です。
- 右下がりの線: 流速 V = 0.05 m/秒から 5.0 m/秒までの線です。
流量・動水勾配・口径・流速のうち2つが決まると、残りの2つを図から読めます。給水装置の計算でよく使う読み方は次の2つです。
流量と口径から動水勾配を読む
流量の目盛りから横に進み、口径の線と交わった点から下に降りて動水勾配を読みます。八千代市上下水道局の給水装置設計施工基準の直管換算長の算出例は、口径 13mm のメータに 0.2 ℓ/s を流したときの動水勾配を、流量図から 230 ‰ と読んでいます。式で計算すると 228 ‰ です。
交わった点の近くの流速の線から、流速も読めます。口径 13mm・0.2 ℓ/s の流速は、式では 1.51 m/s です。
動水勾配と口径から流量を読む
動水勾配の目盛りから上に進み、口径の線と交わった点から横に進んで流量を読みます。同じ基準の流量計算例は、口径 20mm・動水勾配 558 ‰ の流量を、流量図から 1.01 ℓ/s(60.6 ℓ/min)と読んでいます。式で計算すると 1.01 L/s(60.7 L/min)です。
流量図から読んだ値と式の計算結果
八千代市上下水道局の給水装置設計施工基準の例で、流量図から読んだ値と、ウエストン公式で計算した値を並べます。
| 例と読んだ値 | 流量図 | 式 |
|---|---|---|
| 直管換算長の算出例: 13 mm・0.2 ℓ/s の動水勾配 | 230 ‰ | 228 ‰ |
| 流量計算例 (1): 20 mm・765 ‰ の流量 | 1.2 ℓ/s | 1.21 L/s |
| 流量計算例 (2): 20 mm・558 ‰ の流量 | 1.01 ℓ/s | 1.01 L/s |
| 流量計算例 (3): 20 mm・429 ‰ の流量 | 0.87 ℓ/s | 0.874 L/s |
| 決定例Ⅰ a の方法: 20 mm・283 ‰ の流量 | 0.70 ℓ/s | 0.692 L/s |
| 決定例Ⅰ b の方法: 20 mm・0.4 ℓ/s の動水勾配 | 120 ‰ | 108 ‰ |
| 決定例Ⅱ AB 間: 20 mm・0.6 ℓ/s の動水勾配 | 220 ‰ | 220 ‰ |
| 決定例Ⅱ BC 間: 20 mm・0.4 ℓ/s の動水勾配 | 120 ‰ | 108 ‰ |
| 決定例Ⅱ BD 間(a・b 併用): 20 mm・170 ‰ の流量 | 0.52 ℓ/s | 0.519 L/s |
| 決定例Ⅱ BD 間(b の方法): 20 mm・0.2 ℓ/s の動水勾配 | 33 ‰ | 32.7 ‰ |
流量図は対数目盛りなので、読んだ値は2けたか3けたです。多くの例は式の計算結果と1%ほどで合いますが、決定例Ⅰ の b の方法と決定例Ⅱ の BC 間は、口径 20mm・0.40 ℓ/s の動水勾配を 120 ‰ と読んでいて、式の計算結果(108 ‰)とは1割ほど違います。流量図から読んだ値を使うときは、式の計算結果と比べて確かめます。
このアプリで流量図と同じ値を求める
- 流量と口径から動水勾配: 「流量から損失水頭」を選び、口径・流量・管の長さを入力します。動水勾配は管の長さで変わらないので、管の長さは何 m でも同じ動水勾配になります。
- 動水勾配と口径から流量: 「損失水頭から流量」を選び、管の長さに 100 m、損失水頭に動水勾配の 10 分の1(558 ‰ なら 55.8 m)を入力します。
- 流量図と同じ L/s で入力・表示するときは、「詳しい設定」で流量の単位を L/s にします。