各層の厚さに等値換算係数を掛けて合計した値が、等値換算厚です。
等値換算厚とは
等値換算厚 TA' は、舗装の各層の厚さに、その層に用いる材料・工法の等値換算係数を掛けて合計した値です(技術基準 別表1 (2))。
- TA': 等値換算厚(cm)
- ai: 舗装各層に用いる材料・工法の等値換算係数(表1-1)
- hi: 各層の厚さ(cm)
表層・基層の加熱アスファルト混合物の等値換算係数は 1.00 です。ほかの材料・工法の係数は 1.00 より小さいので、等値換算厚は、各層を加熱アスファルト混合物の厚さに置き換えて合計した値と読めます。長野県の設計基準も、必要等値換算厚 TA を「舗装をすべて表層・基層用加熱アスファルト混合物で行う場合に必要な厚さ」と説明しています。
等値換算係数の一覧(表1-1)
技術基準 別表1 の表1-1 の材料・工法と品質規格と等値換算係数です。計算の画面の「材料・工法」の一覧は、この表の行です。
| 使用する層 | 材料・工法 | 品質規格 | a |
|---|---|---|---|
| 表層・基層 | 加熱アスファルト混合物 | ストレートアスファルトを使用・混合物の性状は表1-2 による | 1.00 |
| 上層路盤 | 瀝青安定処理(加熱混合) | 加熱混合:安定度 3.43 kN 以上 | 0.80 |
| 上層路盤 | 瀝青安定処理(常温混合) | 常温混合:安定度 2.45 kN 以上 | 0.55 |
| 上層路盤 | セメント・瀝青安定処理 | 一軸圧縮強さ 1.5〜2.9 MPa・一次変位量 5〜30(1/100 cm)・残留強度率 65 % 以上 | 0.65 |
| 上層路盤 | セメント安定処理 | 一軸圧縮強さ[7日]2.9 MPa | 0.55 |
| 上層路盤 | 石灰安定処理 | 一軸圧縮強さ[10日]0.98 MPa | 0.45 |
| 上層路盤 | 粒度調整砕石・粒度調整鉄鋼スラグ | 修正 CBR 80 以上 | 0.35 |
| 上層路盤 | 水硬性粒度調整鉄鋼スラグ | 修正 CBR 80 以上・一軸圧縮強さ[14日]1.2 MPa | 0.55 |
| 下層路盤 | クラッシャラン、鉄鋼スラグ、砂など | 修正 CBR 30 以上 | 0.25 |
| 下層路盤 | クラッシャラン、鉄鋼スラグ、砂など | 修正 CBR 20 以上 30 未満 | 0.20 |
| 下層路盤 | セメント安定処理 | 一軸圧縮強さ[7日]0.98 MPa | 0.25 |
| 下層路盤 | 石灰安定処理 | 一軸圧縮強さ[10日]0.7 MPa | 0.25 |
- 表層・基層の加熱アスファルト混合物に改質アスファルトを使用する場合は、その強度に応じた等値換算係数 a を設定します(表1-1 注1)。この一覧には入っていません。
- 安定度は、マーシャル安定度試験で得られる安定度(kN)です(注2)。一軸圧縮強さの[ ]内の期間は、供試体の養生期間です(注3)。
- 修正 CBR は、修正 CBR 試験で得られる、標準荷重強さに対する相対的な荷重強さ(%)です(注6)。
平成13年の通知の PDF の表では、セメント安定処理(一軸圧縮強さ[7日]0.98 MPa)と石灰安定処理([10日]0.7 MPa)の行の「使用する層」の欄が空いていて、瀝青安定処理の品質規格が「過熱混合」「常湿混合」と書かれています。国土交通省の改定の資料(新旧対照表)の現行基準の表1-1 では、この2行も下層路盤の欄に入り、品質規格は「加熱混合」「常温混合」です。このアプリは新旧対照表の表のとおりにしています。
計算例
長野県の設計基準の計算例(1案): 表層 5 cm・上層路盤 10 cm・下層路盤 20 cm なら、TA' = 1.00 × 5 + 0.35 × 10 + 0.25 × 20 = 13.50 cm です。2案(表層 4 cm・基層 6 cm・上層路盤 10 cm)は 1.00 × 4 + 1.00 × 6 + 0.35 × 10 = 13.50 cm です。どちらも計算例の「TA=13.5」と同じです。
このアプリは、係数(0.01 単位)と厚さ(0.1 cm 単位)の積をそのまま合計し、TA' を丸めずに表示します。
出典
- 国土交通省 舗装の構造に関する技術基準について(平成13年6月29日 国都街第48号・国道企第55号): 別表1 (2)・表1-1 と注1〜6
- 国土交通省 舗装の構造に関する技術基準(改定案)新旧対照表(参考資料1): 現行基準の別表1(表1-1 の「加熱混合」「常温混合」と、下層路盤の欄が4行に掛かる表)・改定案で別表1 を削除
- 長野県 設計基準(長野県土木事業設計基準)第3編 道路舗装事業 第2章 道路舗装工事(令和7年4月1日版): 表3-2-3 の注・迂回路の舗装の計算例