表層と基層を加えた厚さと、路盤の各層の厚さには、最小厚さがあります。
表層と基層を加えた最小厚さ(表1-3)
等値換算厚が足りていても、表層と基層を加えた厚さは、舗装計画交通量に応じた最小厚さ以上にします(技術基準 別表1 (2)・表1-3)。
| 舗装計画交通量(台/日) | 最小厚さ(cm) |
|---|---|
| T < 250 | 5 |
| 250 ≦ T < 1,000 | 10(5) |
| 1,000 ≦ T < 3,000 | 15(10) |
| 3,000 ≦ T | 20(15) |
- 注1: 舗装計画交通量が特に少ない場合は、3 cm まで低減できます。
- 注2: 上層路盤に瀝青安定処理工法を用いる場合は、( )内の厚さまで低減できます。
このアプリは、上層路盤に瀝青安定処理(加熱混合・常温混合)の行があれば( )内の厚さで判定します。舗装計画交通量 250 未満で 3 cm 以上 5 cm 未満のときは、注1 の範囲として「低減できる場合あり」と表示します。特に少ないかどうかは、道路管理者が決めます。
長野県の設計基準の表3-2-4 は、( )内の厚さを「上層路盤に瀝青安定処理工法およびセメント・瀝青安定処理工法を用いる場合」とし、40 台未満の区分に 4(3)cm を設けています。技術基準の注2 は瀝青安定処理工法だけなので、このアプリはセメント・瀝青安定処理のときは( )内の厚さを使わず、そのことを判定の下に表示します。使う基準の表で確かめてください。
路盤各層の最小厚さ(表1-4)
| 工法・材料 | 一層の最小厚さ |
|---|---|
| 瀝青安定処理 | 最大粒径の 2 倍かつ 5 cm |
| その他の路盤材 | 最大粒径の 3 倍かつ 10 cm |
このアプリは、路盤の各層の厚さが 5 cm(瀝青安定処理)・10 cm(その他の路盤材)以上かを判定します。最大粒径の 2 倍・3 倍の条件は、材料の最大粒径を入力しないので確かめていません。最大粒径 40 mm の材料なら 3 倍は 12 cm で、10 cm より厚くなります。
長野県の設計基準は、このほかに、下層路盤の厚さが上層路盤より薄くならない構成とすること、加熱安定処理の上層路盤は1層 10 cm 以下とし、それ以上は2層仕上げとすることを決めています。
例: 瀝青安定処理で表層と基層を薄くする
舗装計画交通量 1,000 以上 3,000 未満の表層と基層の最小厚さは 15 cm です。表層 5 cm・基層 5 cm・上層路盤(粒度調整砕石)15 cm では、表層と基層を加えた 10 cm が 15 cm に足りません。上層路盤を瀝青安定処理(加熱混合)にすると、最小厚さは 10 cm になり、10 cm で満たします。このときの TA' は 24.25 cm で、まだ TA 25.7 cm に足りません。上層路盤を 12 cm にすると TA' は 25.85 cm になり、TA 以上です(「TA法の舗装の計算」のページの例と同じ構成)。
出典
- 国土交通省 舗装の構造に関する技術基準について(平成13年6月29日 国都街第48号・国道企第55号): 別表1 (2)・表1-3 と注1・注2・表1-4
- 長野県 設計基準(長野県土木事業設計基準)第3編 道路舗装事業 第2章 道路舗装工事(令和7年4月1日版): 表3-2-4・3-2-5 (4)〜(6)