説明

太陽光発電の年間発電量の計算式(JIS C 8907)

JIS C 8907 の発電量の式と、年間の日射量から計算する式です。

基本の式(月間・年間)

太陽光発電の年間発電量の求め方は、JIS C 8907「太陽光発電システムの発電電力量推定方法」(2005年10月制定)に決められています。建築研究所の資料(建築研究資料 No.188)は、その式を次のように書いています。月間の発電量を式(1.1)で求め、12か月分を積算して年間発電量にします。

EP = HA ÷ GS × PAS × K EP: 月間発電量(kWh) HA: 月間斜面日射量(kWh/m²・月) GS: 標準試験条件における日射強度(1.0 kW/m²) PAS: アレイ出力(kW) K: システム出力係数(総合設計係数)

HA ÷ GS は、パネルの面に当たった日射量を、標準試験条件の日射強度 1.0 kW/m² で割った時間(h)です。これにアレイ出力 PAS(kW)を掛けると、標準試験条件のまま発電した場合の電力量(kWh)になり、そこに損失を表す K を掛けます。

年間の日射量から1回で計算する式

京都市の再生可能エネルギー利用量算出基準は、JIS C 8907 に基づく式を年間の量で書いています。

EPY = PAS × HAY × K × 1/GS EPY: 年間システム発電電力量(kWh/年) HAY: 年積算日射量(kWh/m²・年)= 平均日射量(kWh/m²・日)× 365(日) K: 総合設計係数(結晶系 0.73・アモルファス系 0.68)

同じ算出基準の例は、結晶系のパネルを真南向き・傾斜角30度に置いた場合で、EPY = PAS × 3.72(kWh/m²・日)× 365(日)× 0.73 × 1 = 991.194 × PAS です。1 kW 当たりの年間発電量は 991 kWh/kW、3.10 kW なら 3,073 kWh/年 です(算出基準は、これを 1 kWh = 9.76 MJ で熱量に換算し、30,000 MJ/年 に要る容量を 3.10 kW 以上としています)。

同じ日射量(1日当たり 3.72 kWh/m²)と K 0.73 で、太陽電池容量ごとの年間発電量は次のとおりです。発電量は容量に比例します。

太陽電池容量年間発電量
3 kW2,974 kWh/年
4 kW3,965 kWh/年
5 kW4,956 kWh/年
6 kW5,947 kWh/年
8 kW7,930 kWh/年
10 kW9,912 kWh/年

表の数は、上の式でこのページを作るときに計算した値です(kWh 未満は四捨五入)。

JIS C 8907 は月ごとに計算して合計します

JIS C 8907 の手順は、標準太陽電池アレイ出力 PAS の確認、基本設計係数 K′ の算出、月平均日積算傾斜面日射量 HS の選択、月積算傾斜面日射量 HAm の算出、温度補正係数 KPT の算出、月別総合設計係数 K の算出、月間システム発電電力量 EPm の推定、年間システム発電電力量 EPy の推定の順です。月ごとに計算するのは、パネルの温度で変わる温度補正係数が月で違うからです。夏は日射が多くても温度が高く、K が小さくなります。

年間の画面は、年の日射量に K を1つ掛ける京都市の算出基準の形です。月ごとの画面は、JIS C 8907 の手順で12か月を計算して合計します。

出典

年間発電量を計算する