説明

共通仮設費の計算例(国土交通省の算定例・監理事務所を設けない場合)

国土交通省の算定例[イ][ロ]を、式に数を代入してたどります。

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直接工事費と工期から共通仮設費率と金額

算定例[イ]新営建築工事

国土交通省の「公共建築工事の工事費積算における共通費の算定方法及び算定例」の算定例[イ]は、新営建築工事・直接工事費 165,520,850 円・工期 10.3 か月です。共通仮設費の積み上げ分(躯体・仕上工事用揚重機)は 1,292,000 円です。

  1. P = 165,520,850 円 ÷ 1,000 = 165,520.850(千円)
  2. Kr = Exp(3.346 − 0.282 × loge 165,520.850 + 0.625 × loge 10.3) = Exp(1.414838…) = 4.115818… → 4.12 %(小数点以下第3位を四捨五入して2位止め(注4))
  3. 率による算定: 165,520,850 円 × 4.12 % = 6,819,459.02 円 → 6,819,459 円(一円未満切捨て)
  4. 共通仮設費: 6,819,459 円 + 1,292,000 円(積み上げ)= 8,111,459 円

算定例の Kr 4.12 %・率による算定 6,819,459 円・共通仮設費 8,111,459 円と同じ数です。率による算定の金額は、公共建築工事積算基準等資料 第3編 第1章 1(1) により一円未満を切り捨てます。

算定例[ロ]監理事務所を設けない場合

算定例[ロ]は、算定例[イ]で監理事務所を設けない場合です。建築工事で表-5の監理事務所(監督職員事務所)を設けないときは、共通仮設費率 Kr に補正値を掛けます(公共建築工事積算基準等資料 第3編 第2章 2(1)イ(ロ))。直接工事費が 1000万円以上50億円以下なので、補正値は式で求めます。

  1. 補正値 = 0.738 + 0.0162 × loge 165,520.850 = 0.932673… → 0.933(小数点以下第4位を四捨五入して3位止め)
  2. 率による算定: 165,520,850 円 × 4.12 % × 0.933 = 6,362,555.26566 円 → 6,362,555 円
  3. 共通仮設費: 6,362,555 円 + 1,292,000 円(積み上げ)= 7,654,555 円

算定例の補正値 0.933・率による算定 6,362,555 円・共通仮設費 7,654,555 円と同じ数です。算定例は「直接工事費 × 4.12 % × 0.933」と書いていて、Kr に補正値を掛けた率をもう一度2位止めにはしていません。このアプリも同じに計算します。

補正値は、直接工事費の大きさで3つに分かれます。設計変更では、変更後の P に対応した補正値を変更後の Kr に掛けます。

直接工事費(円)区分補正値
5,000,0001000万円未満0.887
100,000,0001000万円以上50億円以下(補正値 = 0.738 + 0.0162 × loge P)0.925
165,520,8501000万円以上50億円以下(補正値 = 0.738 + 0.0162 × loge P)0.933
1,000,000,0001000万円以上50億円以下(補正値 = 0.738 + 0.0162 × loge P)0.962
6,000,000,00050億円を超える0.988

電気設備・機械設備・昇降機設備の計算例

直接工事費 50,000,000 円(P = 50,000 千円)・工期 6 か月で、7つの式で求めた例です(このページを作るときに、計算の画面と同じ式で計算した値)。

工事の種類式Kr(%)率による算定(円)
新営建築工事Exp(3.346 − 0.282 × loge P + 0.625 × loge T)4.122,060,000
改修建築工事Exp(3.962 − 0.315 × loge P + 0.531 × loge T)4.512,255,000
新営電気設備工事Exp(3.086 − 0.283 × loge P + 0.673 × loge T)3.421,710,000
改修電気設備工事Exp(1.751 − 0.119 × loge P + 0.393 × loge T)3.211,605,000
新営機械設備工事Exp(2.173 − 0.178 × loge P + 0.481 × loge T)3.031,515,000
改修機械設備工事Exp(2.478 − 0.173 × loge P + 0.383 × loge T)3.641,820,000
昇降機設備工事Exp(4.577 − 0.323 × loge P)2.951,475,000

昇降機設備工事の式には工期 T がないので、工期を変えても率は変わりません。電気設備工事・機械設備工事・昇降機設備工事の共通仮設費率には監理事務所の費用が含まれていないので、監理事務所の補正は掛けません(監理事務所を設けるときは積み上げます)。

千円で入力しても同じ

「詳しい設定」で直接工事費の単位を千円にして 165,520.850 を入力しても、Kr 4.12 %・率による算定 6,819,459 円です。千円の小数第3位が円の位です。

出典

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直接工事費と工期から共通仮設費率と金額