空気比の計算で迷いやすい所と、計算結果の扱いです。
酸素濃度は、乾きの値と湿りの値のどちらを入力しますか
乾き燃焼排ガス中の酸素濃度(容積 %)です。空気比の式は、乾き燃焼排ガス中の窒素分の容積割合を 79/100 とみなして導いた式です(J-Net21)。排ガスの分析は、燃焼ガスを常温付近まで冷却して水蒸気を凝縮させてから行うのが一般的です。
どこで測った酸素濃度を使いますか
判断の基準の基準空気比は、定期検査後、安定した状態で、一定の負荷で燃焼を行うとき、ボイラーの出口において測定される空気比について定めた値です(別表第3(A)(1) 備考1)。表の値と比べるときは、この条件で測った酸素濃度を使います。
負荷率は何に使いますか
表には区分ごとに負荷率の欄があり、一般用ボイラーは 50~100 %、小型貫流ボイラーは 100 %、電気事業用は 75~100 % です。表の値と比べるときは、この負荷率で燃焼しているときに測った酸素濃度を使います。発電用はタービン負荷率、そのほかはボイラー負荷率で見ます(備考2)。
どの区分を選べばよいですか
一般用ボイラーは、蒸発量(毎時のトン数)で4つの区分に分かれます。小型貫流ボイラーと電気事業用は、それぞれ1つの区分です。どれに当たるかは、告示の注にある定義(労働安全衛生法施行令・大気汚染防止法施行令・電気事業法の条項)で決まります。定義の文は ボイラーの基準空気比(省エネ法の判断基準) にあります。
表に値が無い(「―」)と表示されました
判断の基準の表で、その区分と燃料の欄が「―」の組み合わせです。たとえば一般用ボイラーの蒸発量が毎時10トン未満の区分と小型貫流ボイラーには、液体燃料と気体燃料の値だけがあり、固体燃料と副生ガスの値はありません。空気比は計算しますが、表の値とは比べません。
重油と都市ガスを混焼しています
複数の種類の燃料を混焼するボイラーは、混焼率(発熱量ベース)の高い燃料の値を使います(備考5)。
黒液・廃タイヤ・産業廃棄物を燃やすボイラーは
黒液の燃焼を行うもの、廃タイヤの燃焼を行うもの、木屑・木皮・スラッジその他の産業廃棄物と燃料との混焼を行うものなどには、基準空気比の表の値を適用しません(別表第3(A)(1) 備考6)。黒液の燃焼を行うボイラーには、目標空気比 1.2~1.3(負荷率 50~100 %)があります(別表第3(B)(1) 備考4)。
工業炉の空気比も比べられますか
このアプリはボイラーの表だけを使います。工業炉の基準空気比は別表第3(A)(2)、目標空気比は別表第3(B)(2) にあり、炉の形式(連続式・間欠式)と燃料ごとの値です。空気比の式(21 ÷(21 − 酸素濃度))は同じなので、空気比だけはこのアプリで求められます。
空気比は小数第何位まで書けばよいですか
判断の基準の値と比べるときは、表の値の桁に合わせて四捨五入します(空気比の四捨五入と、範囲に入るかの見方)。香川県の資料(1.22)と堺市の資料(1.38)の計算例は、小数第2位までです。J-Net21 は、たんぱく質の窒素を含む生ごみ等の燃料では、有効数字を2桁程度にとどめることを勧めています。
酸素濃度に 21 % 以上や負の数を入力すると
計算しません。21 % は乾燥空気の酸素の割合で、式の分母(21 − 酸素濃度)が 0 以下になります。酸素濃度 0 % の空気比は 1.00 です。
空気比と酸素濃度は記録しますか
判断の基準は、ボイラー設備について、燃料の供給量、蒸気の圧力、温水温度、排ガス中の残存酸素量、廃ガスの温度、ボイラー給水量その他のボイラーの効率の改善に必要な事項の計測及び記録に関する管理標準を設定し、これに基づき定期的に計測し、その結果を記録すること、としています(Ⅰ―2 2―1(2)②ア)。
計算結果の扱い
- 範囲に入るかの判定は目安です。管理標準は、事業者がボイラーの容量と使用する燃料の種類に応じて設定します。
- 範囲の両端の桁が違う欄は、それぞれの値の桁で四捨五入して比べています(空気比の四捨五入と、範囲に入るかの見方)。