空気比を基準空気比と比べるときの四捨五入の決まりです。
判断の基準の別表第3(A)(1) 備考3 は、空気比の求め方と四捨五入の桁を次のように定めています。目標空気比(別表第3(B)(1))の空気比の算定も、この備考3 によります。
「結果は基準空気比の値の有効桁数が小数第1位までの場合にあっては小数第2位を、小数第2位までの場合にあっては小数第3位をそれぞれ四捨五入して求めるものとする。」
表の値が小数第1位まで(1.2~1.3 など)
計算した空気比の小数第2位を四捨五入して、小数第1位までの値で比べます。酸素濃度 3.8 % の空気比 1.2209 は 1.2 で、1.2~1.3 の範囲内です。
酸素濃度 5.4 % の空気比 1.3462 は 1.3 で範囲内、5.45 % の空気比 1.3505 は 1.4 で、上限 1.3 を超えます。
四捨五入は1回だけ
酸素濃度 5.4 % の空気比を小数第2位までにすると 1.35 ですが、この 1.35 をもう一度四捨五入して 1.4 にはしません。四捨五入する前の 1.3462 の小数第2位を四捨五入するので、1.3 です。換算表や報告書の、すでに四捨五入された空気比で比べるときは注意します。
表の値が小数第2位まで(1.25 など)
小数第3位を四捨五入して、小数第2位までの値で比べます。一般用ボイラー 30 t/h 以上の液体燃料(基準空気比 1.1~1.25)で、酸素濃度 4.2 % の空気比は 1.2500(ちょうど 1.25)で範囲内、4.27 % の空気比 1.2552 は 1.26 で上限を超えます。
範囲の両端の桁が違うとき
1.1~1.25 や 1.15~1.3 のように、範囲の下限と上限で小数の桁が違う欄があります。計算の画面は、下限と比べるときは下限の値の桁で、上限と比べるときは上限の値の桁で四捨五入します。備考3 の「基準空気比の値の有効桁数」を、範囲の両端の値ごとに読んだものです。
たとえば基準空気比 1.1~1.25 で酸素濃度 1.0 % の空気比 1.0500 は、下限 1.1 と比べるときは小数第2位を四捨五入して 1.1 になり、範囲内と表示します。両端とも小数第2位まで(1.10 と 1.25)として比べると、1.05 は下限を下回ります。境目に近いときの判定は目安として使い、管理標準の値は事業者が決めてください。
1つの値の欄
電気事業用の高炉ガスその他の副生ガスの基準空気比は、範囲ではなく 1.2 の1つの値です。判断の基準は、表の値を基準として空気比を低下させるように管理標準を設定する、としているので、計算の画面はこの値を超えるかどうかを表示します。酸素濃度 4.1 % の空気比 1.2426 は 1.2 で 1.2 以下、4.2 % の空気比 1.2500 は 1.3 で 1.2 を超えます。
下限を下回るとき・上限を超えるとき
J-Net21 は、空気比が小さすぎると、不完全燃焼によるすすが伝熱面に付着するなどして熱効率の低下を生じ、空気比が大き過ぎると排ガス熱損失が多くなる、と説明しています。上限を超えるときは燃焼用の空気を減らせないか、下限を下回るときは不完全燃焼が起きていないかを、燃焼の状態とあわせて確かめます。