省エネ法の判断の基準にある、ボイラーの基準空気比の表と備考です。
省エネ法(エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律)に基づく「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準」(平成21年経済産業省告示第66号)は、ボイラーの空気比の管理を次のように定めています(Ⅰ―2 2―1(2)①ア・イ)。
- ボイラー設備は、ボイラーの容量及び使用する燃料の種類に応じて空気比についての管理標準を設定して行うこと。
- ア.の管理標準は、別表第3(A)に掲げる空気比の値を基準として空気比を低下させるように設定すること。
工場(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等を除く)の燃焼設備も、燃焼設備と使用する燃料の種類に応じて空気比の管理標準を設定し、別表第3(A) の空気比の値を基準として空気比を低下させるように設定する、とされています(Ⅰ―2 2―2(1)①ア・イ)。この別表第3(A) の値が基準空気比です。
ボイラーに関する基準空気比(別表第3(A)(1))
| 区分 | 負荷率(%) | 固体燃料 固定床 | 固体燃料 流動床 | 液体燃料 | 気体燃料 | 高炉ガス その他の 副生ガス |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 電気事業用 | 75~100 | ― | ― | 1.05~1.2 | 1.05~1.1 | 1.2 |
| 一般用ボイラー 30 t/h 以上 | 50~100 | 1.3~1.45 | 1.2~1.45 | 1.1~1.25 | 1.1~1.2 | 1.2~1.3 |
| 一般用ボイラー 10 t/h 以上 30 t/h 未満 | 50~100 | 1.3~1.45 | 1.2~1.45 | 1.15~1.3 | 1.15~1.3 | ― |
| 一般用ボイラー 5 t/h 以上 10 t/h 未満 | 50~100 | ― | ― | 1.2~1.3 | 1.2~1.3 | ― |
| 一般用ボイラー 5 t/h 未満 | 50~100 | ― | ― | 1.2~1.3 | 1.2~1.3 | ― |
| 小型貫流ボイラー | 100 | ― | ― | 1.3~1.45 | 1.25~1.4 | ― |
「―」は表に値が無い欄です。t/h は蒸発量(毎時のトン数)です。表の値は告示の本文のとおりで、計算の画面もこの値と比べます。
固体燃料の固定床ボイラーのうち微粉炭焚きのものは、表の「固定床」の値ではなく、次の値です。
| 区分 | 基準空気比(備考4) | 目標空気比(備考3) |
|---|---|---|
| 電気事業用 | 1.15~1.3 | 1.15~1.25 |
| 一般用ボイラー 30 t/h 以上 10 t/h 以上 30 t/h 未満 | 1.2~1.3 | 1.2~1.25 |
区分の意味(注)
- 電気事業用は、電気事業者(電気事業法第2条第1項第17号)が発電のために設置するものです(注1)。
- 一般用ボイラーは、労働安全衛生法施行令第1条第3号に規定するボイラーのうち、同条第4号に規定する小型ボイラーを除いたものです(注2)。
- 小型貫流ボイラーは、労働安全衛生法施行令第1条第4号ホに規定する小型ボイラーのうち、大気汚染防止法施行令別表第1(第2条関係)第1項に規定するボイラーに該当するものです(注3)。
表の値の前提(備考)
- 表の値は、定期検査後、安定した状態で、一定の負荷で燃焼を行うとき、ボイラーの出口において測定される空気比について定めたものです(備考1)。
- 負荷率は、発電のために設置されたものはタービン負荷率、その他のものはボイラー負荷率です(備考2)。表の負荷率は、一般用ボイラー 50~100 %、小型貫流ボイラー 100 %、電気事業用 75~100 % です。
- 空気比は 21/(21-排ガス中の酸素濃度)で求め、基準空気比の値の有効桁数が小数第1位までの場合は小数第2位を、小数第2位までの場合は小数第3位を四捨五入します(備考3)。
- 複数の種類の燃料を混焼するボイラーは、混焼率(発熱量ベース)の高い燃料の値を使います(備考5)。
基準空気比を当てはめないボイラー(備考6)
次のボイラーの空気比には、この表の値を適用しません。
- 設置後燃料転換のための改造を行ったもの
- 木屑、木皮、スラッジその他の産業廃棄物と燃料との混焼を行うもの
- 黒液の燃焼を行うもの
- 廃タイヤの燃焼を行うもの
- 発熱量が 3,800 キロジュール毎ノルマル立方メートル以下の副生ガスを専焼させるもの
- 有毒ガスを処理するためのもの
- 廃熱を利用するもの
- 水以外の熱媒体を使用するもの
- 定期検査時その他定常操業を行っていない状態のもの又は開発、研究若しくは試作の用に供するもの
表の番号(別表第1 と別表第3)
都道府県の資料など、前の版の告示を引いた資料では、この表を「別表第1(A)(1)」と書いています。令和7年12月26日の改正(経済産業省告示第185号)までを入れた今の本文(資源エネルギー庁の省エネポータルサイトの PDF)では「別表第3(A)(1)」で、ボイラーの基準空気比の値は前の版と同じです。工業炉の基準空気比は別表第3(A)(2) にあり、炉の形式(連続式・間欠式)と燃料(気体燃料・液体燃料)ごとの値です。このアプリでは扱いません。