説明

空気比とは・空気比の計算式(酸素濃度から求める)

空気比の意味と、排ガスの酸素濃度から空気比を求める式です。

空気比とは

空気比は、燃料が燃焼するときに供給した空気量を、燃料が完全燃焼するために必要な理論上の空気量(理論空気量)で割った値です(環境省の資料)。記号では m = A ÷ Ao(m: 空気比、A: 実際の空気量、Ao: 理論空気量)と書きます(中小機構 J-Net21)。

空気比 1.2 は、理論空気量の 1.2 倍の空気を送っていることを表します。燃料を完全燃焼させるためには、必要量より若干過剰な空気量で燃焼させる必要があります。しかし、必要以上の空気量は排ガス量を増加させて、排ガス熱損失の増加をもたらします(堺市の資料)。

酸素濃度から求める式

空気比を求めるのに空気量を計測することはあまり行われず、通常は、排ガス分析のデータの一つである酸素濃度を使って次の式で求めます(J-Net21)。省エネ法の「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準」の別表第3(A)(1) 備考3 に書かれている式です。

空気比=21/(21-排ガス中の酸素濃度(パーセント))

21 は、乾燥空気に含まれる酸素の容積割合(%)です。乾燥空気中の窒素と酸素の容積割合は 79:21 です。

式の前提(近似式)

この式は、次の2つの前提を置いて導かれる近似式です(J-Net21)。

乾き燃焼排ガスは、水蒸気を含まない状態の燃焼ガスです。燃焼ガスの分析は、燃焼ガスを常温付近まで冷却して行うのが一般的で、燃焼排ガスに含まれる水蒸気はすべて凝縮して液体の水になります。生ごみなど、たんぱく質の中に窒素を含む燃料では、この式で求めた空気比の有効数字は2桁程度にとどめることが勧められています。

計算例

香川県の資料の例: 排ガス中の酸素濃度が 3.8 % の場合、空気比 = 21 ÷(21 − 3.8)= 21 ÷ 17.2 ≒ 1.2209 で、小数第2位までにすると 1.22 です。

堺市の資料の例(都市ガスボイラー): 酸素濃度 5.8 % の場合、21 ÷(21 − 5.8)= 21 ÷ 15.2 ≒ 1.3816 で、1.38 です。

酸素濃度の値はどこにあるか

香川県の資料は、空気比の管理を確かめるときは空気比の値か、排ガス中の酸素濃度(ばい煙等測定結果、メンテナンスレポート等の「排ガス分析」欄や「排ガス組成」欄の「O2」項目)を見て、空気比の記載がなく酸素濃度だけが記載されている場合は、この式で空気比を算出して確認する、としています。判断の基準も、ボイラー設備の排ガス中の残存酸素量を定期的に計測し、その結果を記録するよう求めています(Ⅰ―2 2―1(2)②ア)。

空気比 1.0 と酸素濃度 21 %

酸素濃度が 0 % なら、空気比は 1.00 です(理論空気量ちょうど)。堺市の資料は、燃料消費を抑えるためには空気比を 1.0 以上に保った上で可能な限り小さくする必要がある、としています。酸素濃度 21 % は乾燥空気そのものの酸素の割合なので、式の分母が 0 になり、空気比は求められません。計算の画面は、21 % 以上の値では計算しません。

出典

空気比を計算する