説明

北側斜線の緩和(水路・線路敷・高低差・公園・天空率)

施行令 第135条の4の緩和(水面・線路敷と高低差)と、天空率の説明です。

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真北方向の距離から高さの限度、高さから必要な距離

水路・川・線路敷があるとき(第1号)

建築基準法施行令 第135条の4第1項第1号は、「北側の前面道路の反対側に水面、線路敷その他これらに類するものがある場合又は建築物の敷地が北側で水面、線路敷その他これらに類するものに接する場合」に、その境界線を「当該水面、線路敷その他これらに類するものの幅の二分の一だけ外側にあるものとみなす」としています。

真北方向の水平距離 = 境界線までの距離 + 水面・線路敷などの幅 ÷ 2

低層住居専用地域で、境界線まで 3 m、北側の水路の幅が 4 m なら、3 + 4 ÷ 2 = 5 m で計算し、高さの限度は 11.250 m です(緩和が無ければ 8.750 m)。

公園・広場は緩和の対象ではない

隣地斜線の緩和(施行令 第135条の3)は「公園、広場、水面その他これらに類するもの」ですが、北側斜線の緩和(第135条の4)は「水面、線路敷その他これらに類するもの」で、公園と広場が入っていません。大阪府の「里道・水路等による緩和一覧表」は、北側斜線で里道・水路・水面・線路敷を幅の半分の緩和の対象、公園・広場を緩和の対象外としています。所沢市の取扱いも同じで、線路敷は駅舎などの敷地に面する場合は対象にならないとしています。

水路や里道が対象になるかは、実際に空地があり、将来もその空地が残るかで判断されます。特定行政庁ごとに取扱いがあるので確かめてください。

敷地が北側の隣地より低いとき(第2号)

同項第2号は、建築物の敷地の地盤面が北側の隣地の地盤面より 1 m 以上低いときに、敷地の地盤面を「当該高低差から一メートルを減じたものの二分の一だけ高い位置にあるものとみなす」としています。北側が道路のときは、道路の反対側の隣接地と比べます。隣地に建築物が無いときは、隣地の平均地表面と比べます。

地盤面を上げる高さ =(高低差 − 1 m)÷ 2

敷地が北側の隣地より 2 m 低いなら、(2 − 1)÷ 2 = 0.5 m だけ地盤面が高いとみなすので、実際の地盤面から測った高さの限度は 9.250 m になります(真北方向 3 m・低層住居専用地域)。高低差が 0.8 m のように 1 m 未満なら、この緩和はありません(8.750 m のまま)。

地形の特殊性があるときは、特定行政庁が規則で地盤面の位置を別に定めることができます(同条第2項)。

両方の緩和を使う例

境界線まで 3 m、北側の水路の幅 4 m、敷地が北側の隣地より 2 m 低い低層住居専用地域では、5 + 1.25 ×(3 + 4 ÷ 2)+ 0.5 = 11.750 m です。同じ条件で高さ 10 m の部分に必要な距離は、(10 − 5 − 0.5)÷ 1.25 − 4 ÷ 2 = 1.600 m です。

高さの限度 11.750 m3 m5 m+0.5 m境界線真北
水路の幅の 1/2 だけ外側の線(点線)から引いた北側斜線(右が真北)

天空率

建築基準法 第56条第7項第3号により、天空率の基準に適合する建築物には北側斜線を適用しません。天空率を算定する位置は、隣地境界線から真北方向へ、低層住居専用地域と田園住居地域では 4 m、中高層住居専用地域では 8 m 外側の線の上です(施行令 第135条の11 で、敷地の地盤面の高さに、1 m か 2 m 以内の間隔で並べます)。計画した建築物の天空率が、北側斜線に適合する建築物の天空率以上なら適合です(同 第135条の8)。このアプリは天空率を計算しません。

出典

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真北方向の距離から高さの限度、高さから必要な距離