建ぺい率に使う建築面積は、外壁や柱の中心線で囲まれた水平投影面積です。
敷地面積と指定建ぺい率から建築面積の上限。角地・防火の緩和も
建築面積の定義(施行令 第2条第1項第2号)
建ぺい率の計算に使う建築面積は、建築物の外壁またはこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積です(建築基準法施行令 第2条第1項第2号の要約)。地階で地盤面上 1 m 以下にある部分は除きます。同じ敷地に建築物が2つ以上あるときは、建ぺい率はその建築面積の合計で計算します(建築基準法 第53条第1項)。
軒・ひさしが 1 m 以上突き出るとき
軒・ひさし・はね出し縁などが中心線から水平距離 1 m 以上突き出ているときは、その先端から水平距離 1 m 後退した線で囲みます。例えば、幅 4 m のひさしが外壁の中心線から 1.5 m 突き出ているなら、先端から 1 m 後退した線までの 0.5 m × 4 m = 2 m² を建築面積に算入します。突き出しが 1 m 未満なら算入しません。
工場・倉庫で、専ら貨物の積卸しなどのために設ける軒等のうち、国土交通大臣が定めるもの(特例軒等)は、建ぺい率の計算に限って、突き出しが 1 m 以上 5 m 未満なら算入しないなどの扱いがあります(同号の括弧書き)。
カーポートの建築面積
施行令 第2条第1項第2号のただし書は、国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物・部分は、その端から水平距離 1 m 以内の部分の水平投影面積を建築面積に算入しないとしています。カーポートはこの例で、指定する構造は建設省告示第1437号(平成5年6月24日)の次の4つです(香川県土木部建築指導課の資料)。
- 外壁を有しない部分が連続して 4 m 以上であること
- 柱の間隔が 2 m 以上であること
- 天井の高さが 2.1 m 以上であること
- 地階を除く階数が 1 であること
例えば、屋根が 3 m × 5.5 m のカーポートで、四方の端から 1 m 以内を算入しない扱いなら、建築面積は(3 − 2)×(5.5 − 2)= 3.5 m² です。4つの条件に当たらないカーポートは、ただし書の扱いを受けず、柱の中心線で囲まれた部分(屋根が柱の中心線から 1 m 以上突き出ていれば、その先端から 1 m 後退した線まで)を算入します。同じ敷地のカーポートの建築面積は、住宅の建築面積と合計して建ぺい率を計算します(建築基準法 第53条第1項)。
よくある間違い
- 延べ面積(各階の床面積の合計)で建ぺい率を計算する。延べ面積を使うのは容積率(延べ面積 ÷ 敷地面積 × 100)で、建ぺい率は建築面積です(所沢市のパンフレットの式)。
- 2項道路の後退部分を含めた敷地面積で計算する。後退部分は敷地面積に算入しません(施行令 第2条第1項第1号)。
- 建築物に当たる物置・車庫など、同じ敷地にあるほかの建築物の建築面積を合計しない(建築基準法 第53条第1項)。
出典
敷地面積と指定建ぺい率から建築面積の上限。角地・防火の緩和も