前払金支出割合が35%以下なら補正係数を掛け、契約保証費は工事原価に率を掛けて加算します。
工事原価から、一般管理費等率 Gp と一般管理費等・工事価格(円)
前払金支出割合による補正(表3-1)
公共建築工事積算基準等資料 第3編 第4章 1(1)イ(イ) は、「前払金支出割合が35%以下の場合の一般管理費等率は、表3-1の前払金支出割合区分ごとに定める補正係数を一般管理費等率に乗じて得た率とする。なお、前払金の保証がない工事は、一般管理費等の補正の対象外とする。」としています。
次の表の補正後の率は、算定例[イ]の工事原価 193,634,750 円(Gp 13.61 %)で求めた数です。
| 前払金支出割合 | 補正係数 | 補正後の率 |
|---|---|---|
| 35%を超える・前払金の保証なし | 補正しない | 13.61 % |
| 0から5%以下 | 1.05 | 14.2905 % |
| 5%を超え15%以下 | 1.04 | 14.1544 % |
| 15%を超え25%以下 | 1.03 | 14.0183 % |
| 25%を超え35%以下 | 1.01 | 13.7461 % |
一般管理費等は、補正しないときの 26,353,689 円 に対して、補正係数 1.05 では 27,671,373 円、1.04 では 27,407,837 円、1.03 では 27,144,300 円、1.01 では 26,617,226 円 です(どれも1円未満切捨て)。
補正後の率の端数処理は、等資料に書かれていません。このアプリは、Gp(2位止め)に補正係数を掛けた率を丸めずに使います(13.61 % × 1.05 = 14.2905 %)。発注者が端数処理を定めているときは、その定めに合わせてください。
契約保証費(表3-2)
共通費基準 4(1) は「契約保証費については、必要に応じて別途加算する」とし、等資料 第3編 第4章 1(1)イ(ロ) は「工事原価に表3-2による契約保証費率を乗じ算出した金額を一般管理費等に加算する」としています。表3-2 の保証の方法は次の3つです。
- 保証の方法1: 発注者が金銭的保証を必要とする場合(工事請負契約書第4条を採用する場合)
- 保証の方法2: 発注者が役務的保証を必要とする場合
- 保証の方法3: 上記以外の場合
| 保証の方法 | 契約保証費率 | 算定例[イ]の額 |
|---|---|---|
| 方法1(金銭的保証) | 0.04 % | 77,453 円 |
| 方法2(役務的保証) | 0.09 % | 174,271 円 |
| 方法3(上記以外) | 補正しない | なし |
保証の方法3の例として、予算決算及び会計令第100条の2第1項第1号の規定により、工事請負契約書の作成を省略できる工事請負契約である場合が挙げられています。
算定例[イ]に保証の方法1を加えると、契約保証費は 193,634,750 円 × 0.04 % = 77,453.9 円 で、このアプリは率による金額と同じく1円未満を切り捨てて 77,453 円 とします(等資料 第3編 第1章 1(1))。一般管理費等は 26,431,142 円、工事価格は 220,065,892 円 です。国土交通省の算定例の一般管理費等(26,353,689 円)は、契約保証費を加算する前の額です。
設計変更・一時中止と、率に含まれない費用
設計変更では、契約保証費にかかる補正を行いません(共通費基準 4(4))。工事の一時中止に伴う本支店における増加費用でも同じです(等資料 第2編 3(3)ニ)。
住宅瑕疵担保履行法に該当する住宅の新築工事では、資力確保措置のための費用を見積等により算出して一般管理費等に加算します(等資料 第3編 第4章 1(1)ロ)。設計変更では対象としません。このアプリはこの費用を計算しません。
出典
- 公共建築工事積算基準等資料(令和8年改定)国土交通省大臣官房官庁営繕部計画課: 第3編 第4章 1(1)イ 表3-1 一般管理費等率補正係数・表3-2 契約保証費率・ロ 積み上げ
- 公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)国土交通省大臣官房官庁営繕部: 4(1) 契約保証費の別途加算・4(4) 設計変更
- 公共建築工事の工事費積算における共通費の算定方法及び算定例(国土交通省 官庁営繕部): p.3 算定例[イ]の工事原価と一般管理費等
工事原価から、一般管理費等率 Gp と一般管理費等・工事価格(円)