教室と事務所の必要換気量を、式に沿って順に求めた例です。
例題1: 小学校低学年の教室(文部科学省の計算例)
条件: 床面積 60 m²・天井高 3 m、児童 40人+教師 1人、基準 1,500 ppm(0.15 %)、外気 0.04 %(400 ppm)
- 児童の1人当たり: (0.011 × 100)÷(0.15 − 0.04)= 10.0 m³/h・人
- 教師の1人当たり: (0.022 × 100)÷(0.15 − 0.04)= 20.0 m³/h・人
- 必要換気量 = 40 × 10.0 + 1 × 20.0 = 420.0 m³/h
- 換気回数: 420.0 ÷ 180.00 = 2.33 回/h
必要換気量は報告書の値(420 m³/h)と同じです。
例題2: 事務所(大人 30人・基準 1,000 ppm)
条件: 在室者 30人(高校生・大人)、基準 1,000 ppm(建築物環境衛生管理基準)、外気 400 ppm、床面積 150 m²・天井高 2.7 m
- 1人当たり: (0.022 × 100)÷(0.1 − 0.04)= 36.7 m³/h・人
- 必要換気量 = 30 × 36.667 = 1,100.0 m³/h
- 容積: 150 × 2.7 = 405.00 m³、換気回数: 1,100.0 ÷ 405.00 = 2.72 回/h
外気を気象庁の綾里の 2024年の年平均 427.9 ppm にすると、1人当たりは 38.5 m³/h・人、必要換気量は 1,153.6 m³/h です。
例題3: 中学校の教室(生徒 35人+教師 1人)
条件: 生徒 35人(小学生(高学年)・中学生)・教師 1人(高校生・大人)、基準 1,500 ppm、外気 400 ppm、床面積 64 m²・天井高 3 m
- 生徒の1人当たり: (0.016 × 100)÷(0.15 − 0.04)= 14.5 m³/h・人
- 教師の1人当たり: (0.022 × 100)÷(0.15 − 0.04)= 20.0 m³/h・人
- 必要換気量 = 35 × 14.545 + 1 × 20.0 = 529.1 m³/h
- 換気回数: 529.1 ÷ 192.00 = 2.76 回/h
生徒の1人当たりは割り切れないので、合計の式は桁を増やして書いています。計算は丸める前の値で行います。
例題4: 換気量から在室人数の上限を求める
厚生労働省のリーフレットは、必要換気量が足りない場合は、一部屋あたりの在室人数を減らすことで一人あたりの必要換気量を確保することも可能とし、換気量がどの程度あるかを確認して、部屋の利用者数の上限を把握するよう求めています。在室人数の上限は 換気量 ÷ 1人当たりの必要換気量 の小数を切り捨てた人数です。
例: 換気量 600 m³/h の部屋で、高校生・大人・基準 1,000 ppm・外気 400 ppm(1人当たり 36.7 m³/h・人)なら、600 ÷ 36.667 = 16.4 → 16人までです。