説明

梁のたわみの計算式(単純梁・等分布荷重 δ=5wL⁴/384EI)

最大たわみは δ = 5wL⁴ ÷(384EI)で求めます。記号と例題です。

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スパン・断面・荷重から、たわみと1/250の判定

単純梁・等分布荷重の最大たわみ

両端を支えた梁(単純梁)の全長に、等しい大きさの荷重(等分布荷重)がかかるとき、たわみはスパンの中央でいちばん大きくなります。その最大たわみ δ は次の式で求めます(岩手県・群馬県のスパン表と同じ式です)。

δ = 5 w L⁴ ÷(384 E I) δ: 最大たわみ(mm) w: 梁 1 m 当たりの荷重(N/mm=N/m ÷ 1,000) L: スパン(mm) E: ヤング係数(N/mm²) I: 断面二次モーメント(mm⁴)

梁全体の荷重 W(= w × L)で書くと δ = 5 W L³ ÷(384 E I) です。北海道立総合研究機構 林産試験場の解説と、木のいえづくりセミナーの公式の表(表2-14)は、この形で書いています。どちらで計算しても同じ値になります。

単位は mm と N にそろえます。梁の荷重 w は N/m で入力し、式の中では 1,000 で割って N/mm にします。ヤング係数が kN/mm² のときは 1,000 倍、N/cm² のときは 100 で割って N/mm² にします。

例題(木のいえづくりセミナー 2-6)

2階の床梁(スギ E70)を 120 × 270 mm・有効長さ 4 m と仮定した例題です。床の固定荷重 800 N/m² と、たわみの計算に使う積載荷重 600 N/m² に、負担する幅 2 m を掛けて、梁の荷重は 2,800 N/m です。ヤング係数は E70 を 70 × 1,000 × 9.8 kgf/cm² = 686,000 N/cm²、つまり 6,860 N/mm² としています。

I = 120 × 270³ ÷ 12 = 196,830,000 mm⁴(19,683 cm⁴) W = 2,800 × 4 = 11,200 N δ = 5 × 2.8 × 4,000⁴ ÷(384 × 6,860 × 196,830,000)= 6.91 mm δ × 2 = 13.82 mm ≦ 4,000 ÷ 250 = 16.00 mm

セミナーの値(断面二次モーメント 19,683 cm⁴・W = 11,200 N・変形増大係数を掛けたたわみ 1.38 cm ≦ 1.6 cm)と同じです。このアプリの計算結果は 13.8 mm(スパンの 1/289)で、判定は「○ 満たす」です。なお、セミナーの図の中の字は「L/300 = 1.6 cm」ですが、4,000 mm ÷ 300 は 13.3 mm で、1.6 cm は 4,000 mm ÷ 250 の値です。本文のとおり 1/250 で確かめた例です。

例(セミナー 2-5 の条件2・集成材)

スギの構造用集成材 E75-F240(ヤング係数 735,000 N/cm² = 7,350 N/mm²)の 150 × 360 mm(I = 58,320 cm⁴)に、2 kN のおもり 10 個(W = 20,000 N)を均等に載せた、スパン 6 m の例です。最大たわみは 13.1 mm で、セミナーの値 1.31 cm と同じです。セミナーはこの例で梁の自重とクリープを考えず、スパンの 1/300(2.0 cm)と比べています。告示の確認と同じように変形増大係数 2 を掛けると 26.2 mm になり、スパンの 1/250(24.0 mm)を超えます。このアプリで計算するときは「梁の荷重 w」を選び、20,000 N ÷ 6 m = 約 3,333.3 N/m を入力します。

スパン・せい・幅でたわみはどう変わるか

最大たわみは、スパンの4乗に比例し、断面二次モーメント(せいの3乗と幅)とヤング係数に反比例します。上の例題(6.91 mm)で、スパンを2倍の 8,000 mm にすると 110.60 mm(16倍)、せいを 300 mm にすると 5.04 mm((270 ÷ 300)³ = 0.729 倍)、幅を2倍の 240 mm にすると 3.46 mm(半分)です。たわみを小さくするには、幅を広げるより、せいを大きくする方が効きます。

ほかの荷重のかかり方の式

木のいえづくりセミナーの表2-14は、代表的な梁のたわみの式を次のようにまとめています(W は荷重・L はスパン)。このアプリが計算するのは、単純梁に等分布荷重がかかる場合だけです。

荷重のかかり方たわみ(最大)
単純梁・中央に集中荷重 Wδ = W L³ ÷(48 E I)
単純梁・等分布荷重(W = wL)δ = 5 W L³ ÷(384 E I)
片持ち梁・先端に集中荷重 Wδ = W L³ ÷(3 E I)
片持ち梁・等分布荷重(W = wL)δ = W L³ ÷(8 E I)

出典

告示と政令のほかは、式と数だけを引いています。

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