説明

保温材の熱伝導率と平均温度

保温材の熱伝導率は温度で変わるので、保温材の平均温度での値を使います。

熱伝導率は温度で変わる

グラスウールもロックウールも、温度が高いほど熱伝導率が大きくなります。JFEロックファイバーの技術資料は、ロックウールの熱伝導率は平均温度が高くなると上昇し、密度が低いほどその上昇が著しい、と書いています。

カタログには、平均温度 θ(℃)の式で熱伝導率が書いてあることがよくあります。マグ・イゾベールの技術資料のマグパイプカバーは λ=0.031+0.000166×θ です((10) 式)。

平均温度熱伝導率(W/(m·K))
0 ℃0.031
20 ℃0.03432
40 ℃0.03764
60 ℃0.04096
80 ℃0.04428
100 ℃0.0476

平均温度の取り方

平均温度 = (θo + θr) / 2(表面温度が分かったら (θo + θs) / 2 で再確認) λ = λ0 + β × 平均温度

平均温度は、本来は保温材の内側(内部流体温度)と外側(表面温度)の平均です。表面温度は計算するまで分からないので、出典は周囲温度で代えて計算し、表面温度を求めたあとで再確認します(マグ・イゾベールの技術資料の (5) 式)。

計算の例(100A・40 mm・内部流体温度 100 ℃・周囲温度 20 ℃)では、平均温度 60 ℃ で λ=0.04096、放散熱量 36.3 W/m・表面温度 25.0 ℃ です。再確認すると平均温度は (100+25.0)÷2=62.5 ℃、λ=0.04137 で、放散熱量は 36.7 W/m になります。式で入力したときは、この再確認の数も「計算の内訳」に表示します。

カタログの式の例

100 ℃ を超えると θ² の項を含む式もあります(ロックウールボード 保温板1号は 0.0395+4.71×10⁻⁵×θ+5.03×10⁻⁷×θ²、100<θ≦600)。そのような式のときは、平均温度での λ を計算して「値を入力」で入力してください。このアプリの式の入力は λ0+β×θ の形だけです。

単位と桁

熱伝導率の単位は W/(m·K) で、保温材なら 1 よりずっと小さな数です(出典 A の計算例 Q4 は 0.041)。桁を間違えた数(41 など)に気づけるように、このアプリは 1 W/(m·K) を超える数を受け付けません。

出典

配管の放熱量を計算する