説明

適正揚水量とは(限界揚水量の80%・70%・50%)

限界揚水量に安全率を掛けた、安定して揚水できる量です。

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段階揚水試験の揚水量と水位降下量から適正揚水量と比湧出量

適正揚水量は、限界揚水量に安全率を掛けて求めます。環境省のガイドラインの用語は、適正揚湯量を、持続的に安定して採取可能な温泉の量とし、一般に安全係数は 0.8 が多く用いられているが、温泉の枯渇リスクの高い地域では係数を低く定めていることがある、としています。

適正揚水量 = 限界揚水量 × 安全率

安全率の決まり

出典適正揚水量
環境省 ガイドライン限界揚湯量 × 安全率(80%程度)
富山県 揚湯試験実施要領限界揚湯量 × 0.8 以下
水道施設設計指針(日本水道協会)限界揚水量の70%以下
工業用水道施設設計指針・解説(日本工業用水協会)限界揚水量の80%を目安
簡易水道施設基準解説(全国簡易水道協議会)渇水期における限界揚水量の50%を標準

水道の3つの指針は、水道技術研究センターの解説によります。同じ解説は、通常は限界揚水量の70〜80%程度とし、各地域の周辺環境を考慮して決めるのが望ましいとしています。簡易水道の50%は、小規模な水源が多く精度の高い揚水試験を行う場合が少ないことなどを考え、安全率を2倍とった値です。

計算例(表1 の限界揚水量 90 L/分)

安全率適正揚水量日量
80%72 L/min103.68 m³/日
70%63 L/min90.72 m³/日
50%45 L/min64.80 m³/日

日量は L/min に 1.44 を掛けた値です(1 L/min = 1,440 L/日 = 1.44 m³/日)。

適正揚水量の桁

富山県の要領は、適正揚湯量を「限界揚湯量×0.8以下」としています。このアプリは、適正揚水量を入力した揚水量の桁で切り捨てます。環境省のガイドラインの事例の値(90 L/分 → 72 L/分、3.9 L/分 → 3.1 L/分、48 L/分 → 38 L/分)は、どれも 3.12 → 3.1、38.4 → 38 のように切り捨てた値と同じです。

連続揚水試験で確かめる

適正揚水量は、連続揚水試験で確かめます。環境省のガイドラインは、段階揚湯試験のデータを基に、適正揚湯量または計画採取量に設定して一定の量で長期間の揚湯を行い、水位の安定化を3〜7日間程度を目処に確認するとしています。温泉資源保護の観点からは、計画採取量は適正揚湯量以下になります。富山県の要領は、適正揚湯量で24時間以上揚湯し、動水位と泉温が安定していれば、適正揚湯量は適切であると判断するとしています。水道技術研究センターの解説は、揚水量と水位降下量が比例する範囲内で揚水量を一定として、8〜12時間連続で揚水するとしています。

環境省のガイドラインは、個々の源泉の適正揚湯量の総計が、必ずしも地域の適正揚湯量ではなく、過大となることがあるとして、影響調査やモニタリングの結果も考えた判断が必要になることがあるとしています。

出典

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段階揚水試験の揚水量と水位降下量から適正揚水量と比湧出量