ガスボンベの本数の計算で迷いやすい所と、計算の前提です。
最大ガス消費量 Q が分かっているときは、どう入力しますか
器具のガス消費量の合計の欄に Q を入力し、同時使用率を 100 % にします。合計 × 100 % = Q になるので、そのまま使用量に基づく本数を計算します。三重県の記入例(GHP 51.2 kW × 17 台 = 870.4 kW)は、この入力で同じ計算結果になります。
Bn1 が 1.5 本なのに、設置本数が 2 本になるのはなぜですか
容器は1本単位でしか並べられないので、Bn1 と Bn2 の大きい方を整数に切り上げます。Bn1・Bn2 も 0.1 本単位に切り上げて表示します(JAFMEC の例の 1.419… → 1.5 と同じ)。切り上げなので、計算の画面の設置本数が計算した値より少なくなることはありません。
20kg 容器の本数も計算できますか
計算できません。交換周期の式の W(容器1本の容量)は 50 kg で、標準ガス発生能力 K も 50kg 容器の値です。計算の画面は、JAFMEC の資料の「ガスボンベ(50kg 容器)数の算定」のとおり、50kg 容器の本数だけを求めます。
標準ガス発生能力 K は、どこで調べますか
JAFMEC の資料と三重県の記入例は、どちらも高圧ガス保安協会の「LPガス設備設置基準及び取扱要領」の値を使っています。資料にある値は、外気温 5 ℃・ピーク時間 1.5 hで 3.9 kg/h・本、外気温 5 ℃・ピーク時間 2 hで 3.6 kg/h・本、気温 0 ℃・連続使用で 2.0 kg/h・本 です(どれも い号 PP95% 以上)。
PP95% と PP80% は、どちらの K を使いますか
使うガスの種類の値を使います。JAFMEC の資料は「最近はほとんど高純度の PP95%以上のようです」とし、設計基準の表(PP80% の数値)より PP95% 以上の発生能力の方が大きいとしています。
共同住宅で交換日数を入力する欄がないのはなぜですか
JAFMEC の資料に「共同住宅の場合には交換周期による算定方法はありません」とあるためです。共同住宅を選ぶと、使用量に基づく本数(Q × 1.1 か Q × 0.7 × 1.1)だけで設置本数を求めます。
m³/h の換算値が、資料によって違うのはなぜですか
LPガスの体積は温度と圧力で変わるからです。日本LPガス協会の産気率 0.502 m³/kg は、全国平均気温 14.9 ℃ から 4 ℃ を差し引いた温度で、ボイル=シャルルの法則で求めた値です(0.49618 × 0.9731 ×{273 +(14.9 − 4)}÷ 273)。同じ式の温度を 0 ℃ にすると 0.49618 × 0.9731 = 0.483 です。三重県の記入例は、メーター容量の計算に 0.482 を使っています。計算の画面の m³/h は 0.502 で換算した値です。
計算結果の扱い
- 計算結果は、入力したガス消費量・同時使用率・標準ガス発生能力などから、資料の式で求めた値です。K や同時使用率の選び方で、本数は変わります。
- 実際の本数と容器の置き方は、LPガス販売事業者・設計者が、基準と現地の条件で確かめてください。