容器1本から自然気化で発生できるガスの量で、外気温・ピーク時間・ガスの種類で変わります。
標準ガス発生能力 K とは
JAFMEC の入力例ガイドブックは、使用量に基づく本数の式の K を「容器の標準ガス発生能力[kg/h・本]」としています。容器1本から、自然気化でどれだけのガスを発生できるかを表す値です。共同住宅の式には「使用量に基づく本数(自然気化方式)」と書いてあります。三重県の記入例は、同じ値を「50kg 容器1本当たりのガス発生能力」と書いています。
K は1つの決まった数ではありません。資料の計算例では、外気温とピーク時間を選ぶと K が決まり、そこから本数を求めています。計算の画面は表を収録していないので、条件に合う K を表から選んで入力します。
資料にある値
資料の計算例にある K は次の3つです。ガスの種類は、どれも い号(PP95% 以上)です。
| 条件 | K(kg/h・本) | 資料 |
|---|---|---|
| 外気温 5 ℃・ピーク時間 1.5 h | 3.9 | JAFMEC の一般の例 |
| 外気温 5 ℃・ピーク時間 2 h | 3.6 | JAFMEC の共同住宅の例 |
| 気温 0 ℃・連続使用 | 2.0 | 三重県の記入例(高圧ガス保安協会の表から) |
三重県の記入例は、2.0 kg/h について「LPガス設備設置基準及び取扱要領(KHK)より 気温0℃時の連続使用のガス発生能力を採用」と書いています。JAFMEC の資料も、発生能力を高圧ガス保安協会の書籍(LPガス設備設置基準及び取扱要領)から引用したとしています。ほかの条件の値は、この書籍などの表で調べます。
K を決める3つの条件
- 外気温: JAFMEC の資料は「外気温度は設置する地域によって選択入力します」としています。計算例は 5 ℃、三重県の記入例はピーク時の気温 0 ℃ です。
- ピーク時間: 一般の例は 1.5 時間、共同住宅の例は戸数から推定した 2 時間です。共同住宅のピーク時間は、戸数の表で推定します(「共同住宅のガスボンベの本数」の話題)。三重県の記入例は、GHP の連続使用の値です。
- ガスの種類: 資料の計算ソフトは、い号ガス PP95% 以上と PP80% 以上の2種類を用意しています。資料は「最近はほとんど高純度の PP95%以上のようです」「50kg 容器のガス発生能力の表は設計基準は PP80%の数値ですので PP95%以上を選択すれば発生能力はより向上します」としています。
K で本数がどう変わるか
JAFMEC の一般の例の Q(77.5 kW)を、資料にある3つの K で計算すると次のとおりです(予備側は含みません)。
- K 3.9(外気温 5 ℃・ピーク時間 1.5 h): Bn1 = 1.5 本 → 2 本
- K 3.6(外気温 5 ℃・ピーク時間 2 h): Bn1 = 1.6 本 → 2 本
- K 2.0(気温 0 ℃・連続使用): Bn1 = 2.8 本 → 3 本
K を大きめに入力すると、本数は少なく求まります。条件に合わない値を入力しないように、表の条件(外気温・ピーク時間・ガスの種類)を確かめてから入力してください。
出典
- 一般社団法人 日本設備設計事務所協会連合会(JAFMEC)「給排水衛生設備計算ソフト2019 入力例ガイドブック LPガス編」(p.128 概要説明7・p.130〜131 LPG 容器の算定)
- 三重県 防災対策部 消防・保安課「特定供給設備の位置及び構造等の明細書」(液化石油ガス・貯蔵施設、特定供給設備に関する手続き/特定供給施設(容器)の添付書類の例)(別紙−1 50kg容器1本当たりのガス発生能力)