吐出量は、ポンプ容量に回転数を掛けて 1,000 で割った数です。
吐出圧力と吐出量・全効率から、所要動力(kW)と電動機の出力
吐出量の式
Q = q × N ÷ 1,000
Q は吐出量(L/min)、q はポンプ容量(cm³/rev)、N は回転数(min⁻¹)です。ダイキンの油圧講座では「Q(L/min) = q(cm3/rev) × r(min-1) ÷ 1,000」と、回転数を r で書いています。ポンプ容量は、ポンプが1回転する間に吐出する油の量で、カタログでは1回転当たり何 cm³ の油を吐出できるかで表されています。1 L = 1,000 cm³ なので、1,000 で割ると L/min になります。
計算例(ダイキンの油圧講座)
ポンプの1回転当たりの吐出量 15 cm³/rev、電動機の1分間の回転数 1,800 min⁻¹ なら、吐出量は 15 × 1,800 ÷ 1,000 = 27.0 L/min です。
この吐出量で、吐出圧力 5 MPa・効率 80 % の所要動力は 5 × 27 ÷ (60 × 0.8) = 2.8125 kW、切り上げて 2.9 kW です(「動力」の画面で「ポンプ容量 q と回転数 N」を選んだときと同じ計算)。
容積効率を掛ける式
日進油圧工業の参考資料は、ポンプ吐出量を Qp = q・N・ηv ÷ 1000(ηv はポンプ容積効率)としています。ダイキンの式に容積効率を掛けた形です。このアプリは、容積効率の欄が空欄なら掛けず(ダイキンの式)、入力すれば掛けます。
たとえば 15 cm³/rev・1,440 min⁻¹ で容積効率 90 % なら、15 × 1,440 × 0.9 ÷ 1,000 = 19.44 L/min、表示は 19.4 L/min です。容積効率の値はポンプのカタログで確認します。
L/min と cm³/s の換算
1分間に流れる量は L/min、1秒間に流れる量は cm³/s(cm³/sec)で表します。ダイキンの油圧講座の例では、30 L/min は 30 ÷ 60 = 0.5 L/s、0.5 × 1,000 = 500 cm³/s です。「吐出量」の画面の「計算の内訳」にも、1秒当たりの吐出量を表示します。
ポンプ容量ごとの吐出量(4P・スリップ率 4 %)
ダイキンの計算例と同じ 4P・スリップ率 4 % の電動機(50 Hz で 1,440 min⁻¹、60 Hz で 1,728 min⁻¹)で回したときの吐出量です。容積効率は掛けていません。
| ポンプ容量(cm³/rev) | 50 Hz(L/min) | 60 Hz(L/min) |
|---|---|---|
| 5 | 7.2 | 8.6 |
| 10 | 14.4 | 17.3 |
| 15(計算例) | 21.6 | 25.9 |
| 20 | 28.8 | 34.6 |
| 30 | 43.2 | 51.8 |
| 50 | 72.0 | 86.4 |
出典
- ダイキン工業 油機事業部「よくわかる油圧講座 12 油圧使用単位と計算例」: 3-1 油圧ポンプの能力から流量を求める場合・3-2 流量の換算・4-3 回転数と流量計算例
- 日進油圧工業「参考資料(油圧基本計算式)」(PDF): ポンプ吐出量 Qp = q・N・ηv ÷ 1000