効率の入力、圧力の単位、50 Hz と 60 Hz、動力損失についてです。
吐出圧力と吐出量・全効率から、所要動力(kW)と電動機の出力
全効率と容積効率の違いは
全効率 η は所要動力の式 L = P × Q ÷ (60 × η) に使う効率です。ダイキンの油圧講座は「入力電力に対する出力動力との比率」と説明しています。容積効率 ηv は吐出量の式に使う効率で、ポンプ容量と回転数から求めた吐出量に掛けます(日進油圧工業の参考資料の Qp = q・N・ηv ÷ 1000)。どちらもポンプのカタログで確認します。
圧力計が kgf/cm² のときは
ダイキンの油圧講座では 1 MPa = 10.2 kgf/cm²(≒10 kgf/cm²)です。kgf/cm² の値を 10.2 で割ると MPa になります。たとえば 70 kgf/cm² は 70 ÷ 10.2 = 6.862745… MPa です。
所要動力と有効動力の違いは
有効動力 P × Q ÷ 60 は効率を含めない動力で、所要動力 L は有効動力を全効率で割った動力です。ダイキンの計算例(5 MPa・30 L/min・80 %)では、有効動力 2.5 kW、所要動力 3.125 kW です。電動機は所要動力で選びます。
50 Hz と 60 Hz で動力は変わりますか
変わります。電動機の回転数が 1.2 倍になり、ポンプの吐出量も 1.2 倍になるので、同じ圧力・全効率なら所要動力も 1.2 倍です。例は「油圧ユニットの電動機の選定」の話題にあります。
動力損失はどうなりますか
所要動力と有効動力の差 L × (1 − η) は熱になります。日進油圧工業の参考資料は、動力損失による発熱量を H = 3600・L・(1 − η)(kJ/h)としています。ダイキンの計算例の数なら 2,250 kJ/h です。「動力」の画面の「計算の内訳」に表示します。
所要動力を切り上げるのはなぜですか
ダイキンの計算例が「必要動力を求めているので切り上げています」として、3.125 kW を 3.2 kW にしているためです。電動機の出力の目安は、切り上げる前の計算値より大きく、いちばん近い定格出力です。
容積効率が分からないときは
空欄のままでかまいません。ダイキンの式 Q = q × r ÷ 1,000 で、容積効率を掛けない吐出量を求めます。吐出量そのものが分かるときは、「動力」の画面の「吐出量の入力」で「吐出量 Q」を選んで入力します。
出典
- ダイキン工業 油機事業部「よくわかる油圧講座 12 油圧使用単位と計算例」: 1. 油圧でよく使用される単位・3-1・5-1 の計算例
- 日進油圧工業「参考資料(油圧基本計算式)」(PDF): ポンプ所要動力・ポンプ吐出量・動力損失による発熱量の式