パス間温度は、次のパスを溶接する直前の溶接線近傍の母材の温度です。
アーク電圧・溶接電流・溶接速度から、入熱(kJ/cm)
パス間温度の定義
日建連の鉄骨工事Q&A(A-3-15)によると、建築鉄骨ではパス間温度を「多パス溶接において1回のパスの溶接が終わり、この上に次のパスを溶接する直前の溶接線近傍の母材の温度」と定義しています。同Q&Aは参考として、溶接用語の JIS Z 3001-2 の定義「多層溶接において次のパスを溶接する直前の溶接金属及び近接する母材の温度」も挙げています。
管理点と測り方
A-3-15 の図「パス間温度の管理点」では、幅 B の部材の B/2 の位置で、溶接線から 10mm 離れた母材の上に管理点が示されています。パス間温度は接触型・非接触型の温度計で測定できますが、実際の施工では管理温度に対応した温度チョークで確認することも多いとしています。
示温塗料について、同じ日建連のQ&A(B-3-12)は、変色する長さを制限して「熱の総量」を管理する物で、各パスの具体的なパス間温度を確認・管理する物ではないとしています。各パスのパス間温度の確認・管理には、各種温度計や温度チョークを使います。
パス間温度の管理値
全国鉄骨評価機構の性能評価基準(M グレード)の別記2 では、パス間温度の管理値は入熱の管理値と組で決まります。490N級炭素鋼(STKR・BCP を除く)は YGW11・YGW15 で 250℃ 以下(入熱 30 kJ/cm 以下)、YGW18・YGW19 で 350℃ 以下(入熱 40 kJ/cm 以下)です。400N級炭素鋼(STKR・BCR・BCP を除く)は 350℃ 以下(入熱 40 kJ/cm 以下)か 450℃ 以下(入熱 30 kJ/cm 以下)です。
パス間温度はこのアプリでは計算しません。入熱は計算の画面で、パス間温度は温度計や温度チョークで、それぞれの管理値と比べます。
出典
- 日本建設業連合会 鉄骨工事Q&A A-3-15「工場溶接 入熱・パス間温度測定」(2012年9月制定・2016年7月改訂): パス間温度の定義・管理点・温度チョーク
- 日本建設業連合会 鉄骨工事Q&A B-3-12「工事現場溶接 示温塗料」(2012年9月制定・2016年7月改訂): 示温塗料で分かること
- 全国鉄骨評価機構「鉄骨製作工場の性能評価基準(M グレード)」別表第1 別記2 入熱・パス間温度: 別記2 のパス間温度の管理値
アーク電圧・溶接電流・溶接速度から、入熱(kJ/cm)