自動車車庫や住宅の地階など、容積率の延べ面積に算入しない部分があります。
用途地域・指定容積率・前面道路の幅員から延べ面積の上限
容積率の算定の基礎となる延べ面積
容積率に使う延べ面積は、各階の床面積の合計から、法令で算入しないと定められた部分を除いた面積です。計算の画面の「計画の延べ面積」には、この面積を入力します。算入しない部分には、床面積の合計に対する割合の上限があるものと、上限の無いものがあります。
自動車車庫・備蓄倉庫など(施行令第2条第1項第四号・第3項)
次の部分の床面積は、敷地内の建築物の各階の床面積の合計(同じ敷地に2つ以上の建築物があるときはその和)に、表の割合を乗じた面積まで算入しません。自動車車庫等は、自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(誘導車路、操車場所及び乗降場を含む)の部分で、備蓄倉庫は専ら防災のために設けるものです。
| 部分 | 算入しない面積の限度 |
|---|---|
| 自動車車庫等 | 5分の1 |
| 備蓄倉庫 | 50分の1 |
| 蓄電池(床に据え付けるもの) | 50分の1 |
| 自家発電設備 | 100分の1 |
| 貯水槽 | 100分の1 |
| 宅配ボックス | 100分の1 |
名古屋市の例(敷地面積 120 m²・容積率 200 %): 事務所 100 m² の階が2つと自動車車庫 100 m² の建築物は、床面積の合計が 300 m² で、その5分の1の 60 m² まで車庫を算入しません。容積率は(100 + 100 +(100 − 60))÷ 120 × 100 = 200 % です。
住宅・老人ホーム等の地階(第52条第3項)
建築物の地階で、天井が地盤面からの高さ 1 m 以下にあるもののうち、住宅又は老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するもの(老人ホーム等)の用途に供する部分の床面積は、その建築物の住宅と老人ホーム等の部分の床面積の合計の3分の1まで算入しません。
名古屋市の例(敷地面積 120 m²・容積率 100 %): 住宅 50 m² の階が2つと地階の住宅 80 m² なら、床面積の合計 180 m² の3分の1の 60 m² まで地階を算入せず、容積率は(50 + 50 +(80 − 60))÷ 120 × 100 = 100 % です。
大阪市の取扱い(3-3)は、共用の廊下・階段の床面積を先に除き、除いたあとの住宅の部分の床面積の合計の3分の1を限度として地階の部分を除くこと、自動車車庫は第3項では住宅の部分として扱わないこと、自動車車庫は地上・地下のどちらに設けても扱いが変わらないことを示しています。
昇降路・共用の廊下と階段(第52条第6項)
次の部分の床面積は、割合の上限なしに算入しません。
- 政令で定める昇降機の昇降路の部分
- 共同住宅又は老人ホーム等の共用の廊下又は階段の用に供する部分
- 住宅又は老人ホーム等に設ける機械室その他これに類する部分(給湯設備などを設置するためのもので、国土交通省令で定める基準に適合し、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるもの)
大阪市の取扱い(3-5)は、共用の廊下にエントランスホールやエレベーターホールなど共用のものは含むが、居住・執務・集会・収納などに使う部分は扉などで区画されていなくても含めないこと、共用の廊下から直接出入りする宅配ボックスの部分は共用の廊下として扱ってよいことを示しています。
出典
用途地域・指定容積率・前面道路の幅員から延べ面積の上限