説明

ベアリングの加熱方法と焼きばめ後の冷却(油・恒温槽・ベアリングヒーター)

油・恒温槽・ベアリングヒーターで加熱するときと、挿入した後の注意です。

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軸受の内径・しめしろ・室温から、焼きばめの加熱温度(℃)

加熱した油に浸す方法

NTN の「ベアリングの取扱い」は、熱ばめをしめしろの大きいベアリングや大形ベアリングに用いるとし、加熱した油に浸漬する方法が一般的だとしています。清浄な油を使い、ベアリングが部分的に加熱されるのを防ぐため、ベアリングを金網台に置くか、油中に吊り下げて加熱します。内輪の加熱温度は、はめあい面の直径としめしろによって決まるとしています。

NSK のベアリングのABC も油槽加熱について、大形軸受は圧入に要する力が大きいので、油の中で軸受を加熱膨張させて取り付ける焼きばめが広く用いられているとしています。局部加熱を防ぐため、油槽の底に直接触れないように軸受を金網台に載せるか、フックでつるすなどの工夫が望まれるとしています。

恒温槽とベアリングヒーター(誘導加熱)

NTN の「ベアリングの取扱い」は、その他の加熱方法として恒温ボックスと誘導加熱装置を挙げています。恒温ボックスはベアリングを乾燥状態で取り扱えます。誘導加熱装置は円筒ころ軸受の内輪に用いることができ、乾燥状態で短時間で加熱できますが、使ったあとはベアリングの脱磁処理を確実に行うとしています。

NTN の精密転がり軸受の技術解説も、ベアリングヒータで加熱する場合は温度が上がりすぎないように注意し、残留磁気がないように脱磁装置の付いたものを使うとしています。NSK は、電磁誘導作用を利用したベアリングヒーターは火や油を使わずに短時間で均一に加熱できるとしています。ホットプレートで加熱するときは、軸受をプレートに直置きしないことも挙げています。

挿入した後は冷えるまで押さえる

焼きばめにした内輪は、冷えると径だけでなく軸方向(幅方向)にも収縮します。NTN の精密転がり軸受の技術解説は、冷却時に内輪が軸方向に収縮して軸受と軸肩の間にすきまを生じるので、はめあい後常温に下がるまでプレス等で押さえ、冷却後に直角度を確認するとしています。

NTN の「ベアリングの取扱い」は、内輪と軸肩の間にすきまができるのを防ぐため、挿入した後冷却するまで押しつけておくとしています。ジェイテクトは軸ナットなどを用いて密着させておくとし、NSK は放熱時に 5〜10 秒間、軸受をしっかりと保持する(火傷注意)としています。

作業中の冷却を見込む

加熱した軸受は、油や加熱装置から出して軸に挿入するまでのあいだにも冷えていきます。NTN の技術解説は、例の ΔT(資料の字で 23.8 ℃)から「室温+30℃程度」に加熱すればよいとしたうえで、組立時間中の冷却を考慮しておくことが重要だとしています。ジェイテクトは、図から読んだ温度より、さらに 20~30 ℃ 高く加熱しておくとよいとしています。計算の画面の「詳しい設定」で、この見込みを選べます。

出典

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軸受の内径・しめしろ・室温から、焼きばめの加熱温度(℃)