仕様書の工程ごとの塗付け量と、この道具への打ち方です。
工程ごとの塗付け量の例
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の18章は、塗装の種類ごとに工程と塗付け量(kg/m²)を決めています。種別(A種・B種)は特記によります。よく使うものを数行だけ挙げます(B種の場合)。
| 塗装(表) | 工程と塗付け量(kg/m²) |
|---|---|
| 鉄鋼面の錆止め As種(表18.3.1・表18.3.3) | 下塗り1回目 0.10・下塗り2回目 0.10 |
| 鉄鋼面の合成樹脂調合ペイント塗り SOP(表18.4.2) | 中塗り 0.09・上塗り 0.08 |
| 鉄鋼面の耐候性塗料塗り DP(表18.7.1) | 中塗り 0.14・上塗り 0.10 |
| つや有合成樹脂エマルションペイント塗り EP-G(表18.8.1) | 下塗り(シーラー)0.07・中塗り 0.10・上塗り 0.10 |
| 合成樹脂エマルションペイント塗り EP(表18.9.1) | 下塗り(シーラー)0.07・中塗り 0.10・上塗り 0.10 |
| アクリル樹脂系非水分散形塗料塗り NAD(表18.6.1) | 下塗り 0.10・上塗り 0.10 |
| 木材保護塗料塗り WP(表18.12.1) | 下塗り 0.06・上塗り 0.06 |
A種は、B種より塗る工程が1つ多いものがあります。SOP(鉄鋼面)・EP-G・EP・NAD は中塗りが1回増え(木部の SOP は下塗りが1回増え)、WP は上塗りの2回目(0.04)が増えます。錆止めはA種もB種も2回です。研磨紙ずりやパテかいは塗料の量に入りません。EP-G と EP の「天井面等の見上げ部分は、工程3を省略する」の工程3は研磨紙ずり(A種だけの工程)なので、塗料の量は変わりません。
この道具への打ち方
- 下塗りと中塗り・上塗りで塗料が違うときは、塗料ごとに行を分けます(EP-G なら、シーラーの行と、つや有合成樹脂エマルションペイントの行)。
- 中塗りと上塗りが同じ塗料で同じ塗付け量なら、1行で回数を2にします(EP-G の 0.10 を2回)。
- 同じ塗料で工程ごとに塗付け量が違うとき(SOP の中塗り 0.09・上塗り 0.08)は、合わせた 0.17 を回数1で打つと、缶を合わせて数えます。行を2つに分けると、缶は行ごとに数えます。
- 錆止めは、A種もB種も2回塗りです(B種は研磨紙ずりを省くだけ)。As種なら 0.10 を回数2で打ちます。
例: EP-G のB種を 100 m²
シーラーは 100 × 0.07 = 7 kg、つや有合成樹脂エマルションペイントは 100 × 0.10 × 2 = 20 kg です(ロスなし)。缶の大きさはメーカーで違うので、カタログの荷姿を打ちます。
| 塗料 | 塗付け量(kg/m²・1回) | 回数 | 量(kg) | 1缶(kg) | 缶 | 余り(kg) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 下塗り(合成樹脂エマルションシーラー) | 0.07 | 1 | 7 | 15 | 1 | 8 |
| 中塗り・上塗り(つや有合成樹脂エマルションペイント) | 0.10 | 2 | 20 | 16 | 2 | 12 |
塗る面積 100 m² の場合です。
使った量から塗付け量を確かめる
仕様書 18.1.7 は、錆止め塗料塗りを工事現場で塗った場合、「使用量から単位面積当たりの塗付け量を推定する」と決めています。使った量を面積と回数で割ると、1回の塗付け量になります。
1回の塗付け量 = 使った量 ÷ 面積 ÷ 回数
例えば 100 m² に錆止めを2回塗って 21 kg 使ったなら、21 ÷ 100 ÷ 2 = 0.105 kg/m² で、As種の 0.10 kg/m² に届いています。使った量にはロスも入るので、ここで出る数は付いた量より少し多めになります。
出典
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版(国土交通省大臣官房官庁営繕部): 18章 塗装工事 18.1.4(6)塗付け量の定義(p.248)・18.1.7 使用量からの塗付け量の推定・表18.3.1〜表18.12.1 の工程ごとの塗付け量・15章 表15.6.1 注5 仕上塗材の所要量(p.187)
規格・仕様書・カタログの表は丸ごと載せていません。式と、要る数だけを引いています。