説明

水準測量の許容範囲の一覧(1級〜4級・簡易水準測量の mm√S)

測量作業規程の表にある、級ごとの許容範囲(mm√S)の一覧です。

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級と観測距離 S から、往復差・閉合差の許容範囲と判定

級と項目ごとの許容範囲

レベル等による水準測量の許容範囲は、どの項目も「係数 × √S(mm)」の形です。S は観測距離(片道、km 単位)です。農林水産省の測量作業規程(令和7年7月)は、第64条(再測)・第65条(検測)・第68条(点検計算及び再測)の表で、級ごとの係数を次のように定めています。

項目条1級2級3級4級簡易
往復観測値の較差第64条2.5 mm√S5 mm√S10 mm√S20 mm√S―
環閉合差第68条2 mm√S5 mm√S10 mm√S20 mm√S40 mm√S
既知点から既知点までの閉合差第68条15 mm√S15 mm√S15 mm√S25 mm√S50 mm√S
前回の観測高低差との較差第65条2.5 mm√S5 mm√S―――
測量成果の高低差との較差第65条15 mm√S15 mm√S―――

「―」は表に無い組です。簡易水準測量は往復観測をしないので(第63条)、往復観測値の較差の許容範囲はありません。検測(第65条)は1級水準測量と2級水準測量で行い、測量成果の高低差との較差は、1級・2級とも 15 mm√S です。

往復観測値の較差の許容範囲(S ごと)

上の係数に √S を掛けた値です(小数第1位まで・第2位以下は切り捨て)。

S(km)1級2級3級4級
0.51.7 mm3.5 mm7.0 mm14.1 mm
12.5 mm5.0 mm10.0 mm20.0 mm
23.5 mm7.0 mm14.1 mm28.2 mm
45.0 mm10.0 mm20.0 mm40.0 mm

環閉合差の許容範囲(S ごと)

S(km)1級2級3級4級簡易
0.51.4 mm3.5 mm7.0 mm14.1 mm28.2 mm
12.0 mm5.0 mm10.0 mm20.0 mm40.0 mm
22.8 mm7.0 mm14.1 mm28.2 mm56.5 mm
44.0 mm10.0 mm20.0 mm40.0 mm80.0 mm

既知点から既知点までの閉合差の許容範囲(S ごと)

S(km)1級2級3級4級簡易
0.510.6 mm10.6 mm10.6 mm17.6 mm35.3 mm
115.0 mm15.0 mm15.0 mm25.0 mm50.0 mm
221.2 mm21.2 mm21.2 mm35.3 mm70.7 mm
430.0 mm30.0 mm30.0 mm50.0 mm100.0 mm

同じ級では、既知点から既知点までの閉合差の許容範囲が、環閉合差の許容範囲より大きく決められています。1級〜3級水準測量では、どれも 15 mm√S です。

級の区分と、観測の決まり

レベル等による水準測量は、既知点の種類、既知点間の路線長、観測の精度等に応じて、1級・2級・3級・4級水準測量と簡易水準測量に区分します(第46条)。既知点間の路線長と、視準距離・読定単位の標準は次のとおりです(第47条・第63条)。

区分既知点間の路線長視準距離読定単位
1級水準測量150 km 以下最大 50 m0.1 mm
2級水準測量150 km 以下最大 60 m1 mm
3級水準測量50 km 以下最大 70 m1 mm
4級水準測量50 km 以下最大 70 m1 mm
簡易水準測量50 km 以下最大 80 m1 mm

平均計算の許容範囲(第69条)は、単位重量当たりの観測の標準偏差で、1級 2 mm・2級 5 mm・3級 10 mm・4級 20 mm・簡易 40 mm です。こちらは √S を掛けない値です。

作業規程の準則との関係

測量作業規程は、測量法第33条第1項の規定に基づいて国土交通大臣の承認を得た、農林水産省地方農政局の測量の規程です(第1条)。国土交通省の作業規程の準則(令和5年3月の改正の版)でも、往復観測値の較差(第65条)・検測(第66条)・点検計算(第69条)の表は同じ値です。条の番号は1つずれています。

出典

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級と観測距離 S から、往復差・閉合差の許容範囲と判定