縮尺係数は、その点の座標系と Y 座標が分かれば、計算で調べられます。
Y 座標から縮尺係数。平面距離と基準面上の距離の換算も
調べ方の手順
- 座標系を確かめる: 成果表の「座標系」の欄(9系など)か、現場の都道府県から決めます。北海道・鹿児島県・東京都・沖縄県は、地域で系が分かれます(平面直角座標系の一覧)。
- Y 座標を確かめる: 基準点の成果表・座標の計算書・図面の座標から、その点の Y 座標(m)を読みます。
- 計算する: このアプリの「縮尺係数」の画面に座標系と Y 座標を入力すると、縮尺係数を表示します。
Y 座標が 1 km 違うと、縮尺係数も変わります。例えば Ⅸ系の Y 座標 -35,210.500 m の点は 0.99991527、1 km 東西にずれた Y 座標 -34,210.500 m の点は 0.99991442、-36,210.500 m の点は 0.99991615 です。Y 座標 100 km の所では、1 km で 0.0000025 変わります。Y 座標が大きいほど、変わり方は大きくなります。
基準点の成果表に縮尺係数が記載されていれば、その値を使えます。測量作業規程の計算式集は、成果表に記載する縮尺係数の式として 2.8.3 の式を載せています(第40条により、これと同じ精度か、上回る精度の式も使えます)。
国土地理院の測量計算サイトとの違い
国土地理院の「測量計算サイト」の「緯度、経度への換算」に平面直角座標を入力すると、緯度・経度と一緒に縮尺係数を小数第8位まで表示します。こちらは X 座標と Y 座標から緯度・経度を求めて計算する方法です。このアプリが使う 2.8.3 の式は、Y 座標だけを使います。
| 点(Ⅸ系) | 国土地理院 | このアプリ(2.8.3) |
|---|---|---|
| X 0 m・Y 100,000 m | 1.00002318 | 1.00002318 |
| X 0 m・Y -35,210.500 m | 0.99991527 | 0.99991527 |
| X -100,000 m・Y 100,000 m | 1.00002320 | 1.00002318 |
X 座標が 0 の点(原点の緯度の上)では小数第8位まで同じで、X 座標が原点から 100 km 離れた点では、小数第8位が少し違います。小数第6位までの縮尺係数(1.000023)は、どちらも同じです。
座標系を間違えたとき
縮尺係数の式で系によって変わるのは R0(原点の緯度)だけです。原点の緯度が同じ系どうし(例えば Ⅲ系とⅨ系)は、同じ Y 座標なら同じ縮尺係数です。
原点の緯度がいちばん違う 26° と 44° の系で比べると、Y 座標 150 km の点で 1.00017772 と 1.00017664、差は 0.0000011 です(小数第6位までの値では 1.000178 と 1.000177)。ただし Y 座標は系ごとに原点が違うので、ほかの系の Y 座標を入力すると、縮尺係数は大きく違います。座標と座標系は、成果表で組にして確かめます。
出典
Y 座標から縮尺係数。平面距離と基準面上の距離の換算も