本数は必要な能力単位を1本の能力単位で除して切り上げ、歩行距離 20 m で配置します。
本数の計算式
本数 = 必要な能力単位 ÷ 消火器1本の能力単位(切り上げ)
消火器1本の能力単位は、ラベルの A火災の数字です。粉末(ABC)消火器の10型は A-3・B-7・C、6型は A-2・B-3・C のものがあります(ヤマトプロテック)。富山市消防局は粉末(ABC)消火器10型を、犬山市消防本部は粉末消火器10型(普通火災能力単位3)を基本として指導しています。
| 例(資料) | 必要な能力単位 ÷ 1本 | 本数 |
|---|---|---|
| 倉庫(耐火) ヤマトプロテック p.07 | 5 単位 ÷ 3(A-3)≒ 1.67 | 2 本 |
| 工場 ヤマトプロテック p.07 | 50 単位 ÷ 3(A-3)≒ 16.67 | 17 本 |
| 映画館(耐火) ヤマトプロテック p.08 | 12 単位 ÷ 2(A-2)= 6 | 6 本 |
| 共同住宅(1,600 m² × 8 階)(耐火) ヤマトプロテック p.08 | 64 単位 ÷ 3(A-3)≒ 21.33 | 22 本 |
| 木材工場(耐火) ヤマトプロテック p.09 | 25 単位 ÷ 3(A-3)≒ 8.33 | 9 本 |
歩行距離 20 m(規則第6条第6項)
前各項の規定により設ける消火器具は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める部分から、それぞれ一の消火器具に至る歩行距離が二十メートル以下となるように配置しなければならない。
一 第一項及び第五項に規定するもの(次号に掲げるものを除く。) 防火対象物の階ごとに、当該防火対象物の各部分
能力単位から求めた本数は、能力単位だけで見た数です。階ごとに、各部分から歩行距離 20 m 以下に消火器が無ければならないので、本数はこれより増えることがあります。歩行距離は、図面の直線の距離ではなく、机や什器などを避けて実際に歩ける経路で測ります(富山市消防局 3(3)・鳥取県東部広域行政管理組合消防局 第2-3)。
犬山市消防本部の例1は、(4)項・延べ面積 300 m²の2階建てで、必要な能力単位は 3 単位(10型1本で足りる数)ですが、各階に1箇所ずつ配置して10型粉末消火器を2本(能力単位 6)としています。ヤマトプロテックの共同住宅の例は、能力単位では 22 本以上ですが、基準階に歩行距離 20 m で5本を設置して8階で40本以上としています。
能力単位の数は延べ面積で求め、配置は階ごとに決めます(鳥取県東部広域行政管理組合消防局 第3-2・昭和45年消防予第227号)。