説明

冷房能力の計算の使い方(風量と吸込み・吹出しの温度)

風量と、吸込み・吹出しの温度か比エンタルピーを入力して、冷房能力を求める手順です。

入力する値と順番

計算の画面では、最初に「求め方」を選びます。「温度差(顕熱)」は、空調機の吸込み温度と吹出し温度の差から、空気の温度を下げた分の熱量を求めます。「エンタルピー差(全熱)」は、吸込みと吹出しの空気の比エンタルピーの差から、温度を下げた分と湿度の変化の分を合わせた熱量を求めます。

  1. 求め方を選びます(温度差(顕熱)か、エンタルピー差(全熱))。
  2. 風量を入力します。式の風量は m³/h です。m³/min で入力するときは「詳しい設定」で単位を替えると、60 を掛けて m³/h に直してから計算します。
  3. 温度差なら吸込み温度と吹出し温度(℃)を、エンタルピー差なら吸込みと吹出しの比エンタルピー(kJ/kg(DA))を入力します。
  4. 計算結果として、冷房能力を kW で大きく表示し、すぐ下に kcal/h(1 kW = 860 kcal/h)も表示します。「計算の内訳」には、数値を代入した式と W の値と、計算の前提が表示されます。

吸込みと吹出し

吸込み温度は空調機が吸い込む空気の温度、吹出し温度は空調機から吹き出す空気の温度です。日本エレクトロヒートセンターの空調設備設計指針(JEHC104)は、室内の空気を処理する一般空調機の冷却能力を「厨房空気」と「吹出空気」の比エンタルピー差で、外気をすべて処理する空調機の冷却能力を「外気」と「吹出空気」の比エンタルピー差で求めています。どちらも、空調機の入口の空気と出口の空気の差です。

冷房では吹出しの方が低い温度になるので、吸込み − 吹出しは正の数です。吹出しの方が高いか同じときは、冷房能力を計算せずに理由を表示します。温度は乾球温度です(JEHC104 の表では ℃DB と書いています)。比エンタルピーは温度と湿度から空気線図で読みます。

例

風量 1,000 m³/h、吸込み 27 ℃、吹出し 17 ℃ なら、温度差は 10 ℃ で、0.33 × 1,000 × 10 = 3,300 W。冷房能力(顕熱)は 3.30 kW、kcal/h では 2,838 kcal/h です。

風量が 30 m³/min のときは、60 を掛けた 1,800 m³/h で計算して、同じ温度差なら 5.94 kW です。m³/min の数をそのまま m³/h の欄に入力すると、計算結果は 60 分の 1 になります。

入力の誤りに気づくための範囲

このアプリは、入力の誤り(27.0 を 270 と入力するなど)に気づけるように、温度を −50〜60 ℃、比エンタルピーを −60〜500 kJ/kg(DA)、風量を 1,200,000 m³/h(20,000 m³/min)までの範囲で受け付けます。この範囲は出典の値ではなく、このアプリの決まりです。範囲の外の数を入力すると、計算せずにどの欄かを表示します。

出典

冷房能力を計算する