説明

測温抵抗体の2線式・3線式・4線式と導線の抵抗

結線方式ごとの導線の抵抗の扱いと、2線式の補正の計算です。

測温抵抗体は、抵抗素子に内部導線をつないで端子まで引き出します。JIS C 1604 には内部導線の結線方式の決まりがあり(11.2 内部導線の結線方式)、2線式・3線式・4線式があります(キーエンス「測温抵抗体の基礎」)。

2線式

抵抗素子の両端に1本ずつ導線をつなぐ方式です。安価ですが、導線の抵抗値がそのまま抵抗値として加わるので、あらかじめ導線の抵抗値を調べて補正する必要があります(キーエンス)。

素子の抵抗値 = 測った抵抗値 − 導線の抵抗(往復の2本分)

例: Pt100 が 100 ℃のとき、素子は 138.51 Ωです。導線の抵抗が往復で 0.5 Ωなら、測った値は 139.01 Ωになります。補正しないで換算すると 101.33 ℃で、1.32 ℃高く読みます。0.5 Ωを引くと 100.01 ℃です。

3線式

最も一般的な方式です。抵抗素子の片端に2本、もう片端に1本の導線をつなぎます。3本の導線の長さ・材質・線径・抵抗値が等しいとき、導線の抵抗の影響を回避できます(キーエンス)。計器は A → B → C の経路に規定電流を流し、A−B 間と B−C 間の電圧を測って、その差を計測値にします。2本の導線の電圧が同じなので、差には素子の電圧だけが残ります。

4線式

抵抗素子の両端に2本ずつ導線をつなぐ方式です。高価ですが、測定の原理上、導線の抵抗の影響を完全に回避できます(キーエンス)。計算の画面の「詳しい設定」では、3線式と4線式は導線の抵抗を引きません。

導線の抵抗を確かめる

3線式・4線式でも、導線の材質・外径・長さ・抵抗値が等しく、温度の勾配が無いようにします。長い導線を使うときは、誤差を生じさせないため、導線の 1 m あたりの抵抗値を確認します(キーエンス)。導線の抵抗は、往復の長さに 1 m あたりの抵抗値を掛けた値です。

テスターで測温抵抗体の端子の間を測ると、測った2本の導線の抵抗も測定値に含まれます(2線式と同じ形)。計算の画面では、「詳しい設定」の結線方式を2線式にして導線の抵抗(往復)を入力すると、測った抵抗値から引いて温度を求めます。

Pt1000 は導線の影響が小さい

Pt1000 は感度が Pt100 の 10 倍なので、同じ 0.5 Ωの導線でも、100 ℃付近で 0.13 ℃です。

出典

Pt100 の抵抗値を計算する