屋内横走り排水管の最小勾配は、呼び径で 1/50〜1/200 です。
国土交通省が官庁施設の工事の基準として定めた公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版は、第2編 第2章 第6節「勾配、吊り及び支持」の 2.6.1 勾配 (2) で、屋内横走り排水管の勾配を次のように決めています(p.62)。
屋内横走り排水管の勾配は、原則として、呼び径 65 以下は最小 1/50、呼び径 75、100 は最小 1/100、呼び径 125 は最小 1/150、呼び径 150 以上は最小 1/200 とする。また、通気管は、全ての立て管に向って上り勾配をとり、いずれも逆勾配又は凸凹部のないようにする。
呼び径ごとの最小勾配
| 呼び径 | 最小勾配 | 百分率 | 角度 | 10 m の落差 |
|---|---|---|---|---|
| 65 以下 | 1/50 | 2 % | 1.15° | 200 mm |
| 75、100 | 1/100 | 1 % | 0.57° | 100 mm |
| 125 | 1/150 | 0.67 % | 0.38° | 66.7 mm |
| 150 以上 | 1/200 | 0.5 % | 0.29° | 50 mm |
百分率・角度・10 m の落差は、最小勾配からこのページを作るときに計算した値です。呼び径が太いほど、最小勾配は緩くなります。最小勾配なので、それと同じか、それより急な勾配が「満たす」です。たとえば呼び径 50 の排水管は「65 以下」の 1/50 です。8 m を 1/100 で引くと落差は 80 mm で、1/50 に必要な 160 mm に足りません。
「原則として」と特記・図面
この値は「原則として」の最小勾配です。同じ仕様書の 1.1.1 適用 (2) は、設計図書の間に違いがあるときの順番を、質問回答書・現場説明書・特記仕様・図面・標準仕様書の順にしています。特記や図面に勾配が書かれていれば、そちらが先です。
同じ項のほかの管
- ドレン管: 「ドレン管の勾配は、原則として、1/100 以上とする。」(2.6.1 (4)・p.63)
- 通気管: 全ての立て管に向かって上り勾配をとります。勾配の数は書かれていません(2.6.1 (2))。
- 給水管・給湯管・消火管(ガス系消火管を除く)・冷却水管・冷温水管・ブライン管・高温水管・油管: 「水抜き及び空気抜きが容易に行えるように適切な勾配を確保する。」(2.6.1 (1))
- 蒸気給気管: 原則として先下り配管で 1/250、先上がりの場合は 1/80。蒸気還管は先下り配管で 1/200 から 1/300(2.6.1 (3))。
計算の画面での比べ方
計算の画面の「比べる最小勾配」で、呼び径の区分・ドレン管・下水道の排水設備(国の最低の値)を選ぶと、入力した勾配(または長さと落差から計算した勾配)が最小勾配を満たすかを「○ 満たす」「✗ 足りない」で表示します。足りないときは、その長さで最小勾配にするための落差も表示します。比べるのは丸める前の数です。79.9 mm ÷ 8 m のように、丸めると 1/100 に見えても足りない勾配は「1/100.1」と桁を増やして表示します。