単位セメント量は、単位水量を水セメント比で割って 100 を掛けた値です。
単位セメント量の計算式と計算例
単位セメント量は、単位水量を水セメント比で割って 100 を掛けます(C = W ÷ (W/C) × 100)。国土技術政策総合研究所の資料(国総研資料 No.1265)に載っている配合計算書の抜粋では、工場の実績による単位水量 W = 141 kg/m³ と、水セメント比 40% から、C = 141 ÷ 40 × 100 = 353 kg/m³ としています。
このアプリで同じ数を入力すると、割り切った値の 352.5 kg/m³ と表示されます。整数の kg にするなら水セメント比を超えない向き(切り上げ)で 353 kg/m³ です。配合計算書の 353 と同じ数になります。
整数の kg にするときは切り上げ
単位水量 175 kg/m³ で水セメント比を 55% にしたいとき、単位セメント量は 318.18 kg/m³ です。四捨五入して 318 kg/m³ にすると、175 ÷ 318 × 100 = 55.03% で 55% を超えます。切り上げて 319 kg/m³ にすれば 54.86% で収まります。このアプリの「計算の内訳」にも、整数にするときの値を表示します。
単位セメント量の最小値は 270 kg/m³
公共建築工事標準仕様書 6.3.2(イ)(d) は、単位セメント量の最小値を 270 kg/m³ とし、単位セメント量は、(b) の水セメント比及び (c) の単位水量から算出される値とする、としています。単位水量を減らしていくと、同じ水セメント比でも単位セメント量が減り、どこかで 270 kg/m³ を下回ります。
| 水セメント比 | 単位水量 185 kg/m³ のときの単位セメント量 | 単位セメント量が 270 kg/m³ になる単位水量 |
|---|---|---|
| 65% | 284.6 kg/m³ | 175.5 kg/m³ |
| 60% | 308.3 kg/m³ | 162.0 kg/m³ |
| 55% | 336.4 kg/m³ | 148.5 kg/m³ |
たとえば水セメント比 65% のまま単位水量を 160 kg/m³ にすると、単位セメント量は 246.2 kg/m³ で、最小値の 270 kg/m³ を下回ります(判定 ✗)。単位水量 160 kg/m³ のまま単位セメント量を 270 kg/m³ 以上にするには、水セメント比を 160 ÷ 270 × 100 = 59.26% 以下(小数1桁なら 59.2%)にします。
最小値が変わる所・混和材との関係
- 軽量コンクリートは 320 kg/m³、常時土又は水に直接接する部分は 340 kg/m³(6.10.3(7))。
- 場所打ちコンクリート杭は、A種(無水掘り)270 kg/m³・B種 330 kg/m³(表4.5.1)。
- マスコンクリートは、単位セメント量が可能な限り少なくなるよう試し練りで定め、6.3.2(イ)(d) の最小値は適用しない(6.13.2(4))。無筋コンクリートも (d) の最小値は適用しない(6.14.2(3))。
- 普通ポルトランドセメントのコンクリートで、圧送が困難な場合はフライアッシュⅡ種又はⅣ種を混合できます。ただし、単位セメント量を減じてはなりません(6.3.2(イ)(f)②)。
- 水セメント比の制限等で、強度上必要なセメント量を超えてセメントを使う場合は、その超えた部分を、セメント全量の 10% の範囲で、フライアッシュⅠ種又はⅡ種に置き換えられます(同 ③)。