エクセルでは AVERAGE と STDEV.S で平均値と標準偏差を求めてから、式に代入します。
規格と平均値・標準偏差(または測定値)から、工程能力指数 Cpk・Cp
セルの並びと式
A2〜A51 に測定値が 50個、E1 に規格上限、E2 に規格下限を入力したシートの例です。
| セル | 求める値 | 式 |
|---|---|---|
| E3 | 平均値 | =AVERAGE(A2:A51) |
| E4 | 標準偏差 s | =STDEV.S(A2:A51) |
| E5 | Cp | =(E1-E2)/(6*E4) |
| E6 | 上側 Cpu | =(E1-E3)/(3*E4) |
| E7 | 下側 Cpl | =(E3-E2)/(3*E4) |
| E8 | Cpk | =MIN(E6,E7) |
Microsoft サポートによると、AVERAGE 関数は「引数の平均値 (算術平均) を返します」、MIN 関数は「一連の引数のうち、最小の数値を返します」。Cpk は上側と下側の指数の小さい方なので、E6 と E7 を MIN でまとめます。
STDEV.S と STDEV.P
Microsoft サポートの「STDEV.S 関数」は、「標本に基づいて標準偏差を推定します」とし、「標準偏差は、n-1 法を使って計算されます」と書いています。指定する数値が母集団全体のときは STDEV.P 関数を使う、ともあります。工程から取った測定値はサンプル(ミツトヨの用語では「母集団からその特性を調べる目的で取ったもの」)なので、STDEV.S を使います。NIST e-Handbook 1.3.5.6 の標準偏差 s も、偏差の2乗の合計を N − 1 で割ってから平方根をとる式です。
このアプリの「測定値」の画面の標準偏差 s も、n − 1 で割る式です。Microsoft の使用例の強度 10個は STDEV.S が 27.46391572 で、このアプリでは 27.46(「計算の内訳」では 27.463916)と表示します。
片側規格のとき
上限のみなら E6 の =(E1-E3)/(3*E4)、下限のみなら E7 の =(E3-E2)/(3*E4) だけを使います。規格の無い側のセルに 0 を入力して Cp や MIN の式を使うと、無い規格で計算することになります。
丸めと 1.33 の比べ方
セルの表示形式で小数第2位までにしても、セルの値そのものは丸まっていません。=E8>=1.33 のように比べると丸める前の値で比べるので、表示が 1.33 でも 1.3299 なら FALSE になります。このアプリは、表示した小数第2位の値で 1.33 と比べます。
同じ測定値を使えば、エクセルとこのアプリの指数は同じ値になります。たとえば Microsoft の使用例の強度に、仮の規格 1,250〜1,400 を当てはめると、Cp 0.91・Cpu 0.87・Cpl 0.95・Cpk 0.87 です。
出典
- Microsoft サポート「STDEV.S 関数」: STDEV.S(n-1 法)・STDEV.P との違い・使用例
- Microsoft サポート「AVERAGE 関数」: AVERAGE 関数
- Microsoft サポート「MIN 関数」: MIN 関数
- NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods 1.3.5.6「Measures of Scale」: 標準偏差 s の式(N − 1)
- ミツトヨ 精密測定機器の豆知識「品質管理の基礎知識」: サンプルの用語