火を使用する室の換気設備は、建築基準法施行令第20条の3で決まります。
器具の燃料消費量から換気扇の有効換気量 V=NKQ
換気設備を設けなくてよい室(令第20条の3第1項)
建築基準法第28条第3項で換気設備が要る火を使用する室のうち、次の室は除かれています(建築基準法施行令第20条の3第1項)。
- 密閉式燃焼器具等(直接屋外から空気を取り入れ、廃ガスその他の生成物を直接屋外に排出する構造の器具など)以外の、火を使用する設備又は器具を設けていない室
- 床面積の合計が 100 m² 以内の住宅又は住戸に設けた調理室で、発熱量の合計(密閉式燃焼器具等と煙突を設けた器具を除く)が 12 kW 以下の器具を設け、調理室の床面積の 1/10(0.8 m² 未満のときは 0.8 m²)以上の有効開口面積の窓その他の開口部を換気上有効に設けたもの
- 発熱量の合計が 6 kW 以下の器具を設けた室(調理室を除く)で、換気上有効な開口部を設けたもの
12 kW・6 kW は器具の発熱量の合計で、密閉式燃焼器具等と煙突を設けた器具は含めません。このアプリは換気扇等の有効換気量 V を計算するもので、この条件に当たるかは判定しません。
換気設備の構造(令第20条の3第2項)
- 給気口は、天井の高さの 1/2 以下の位置に設けます(煙突や換気扇等を設けるときは適当な位置)。
- 排気口は、天井又は天井から下方 80 cm 以内の高さに設けます(煙突や排気フードを有する排気筒を設けるときは適当な位置)。換気扇等を設けて直接外気に開放するか排気筒に直結するか、排気上有効な立上り部分を有する排気筒に直結します。
- 排気口又は排気筒・煙突・排気フードを有する排気筒に換気扇等を設けるときは、その有効換気量を国土交通大臣が定める数値以上にします。この数値が告示第1826号 第三の V=40KQ・2KQ・NKQ です。
- 風呂釜と、発熱量が 12 kW を超える器具(密閉式燃焼器具等を除く)には煙突を設けます。
- 給気口は器具の燃焼を妨げないように設けます。排気フードは不燃材料で造ります。
- これらに代えて、室内の酸素の含有率をおおむね 20.5% 以上に保つ換気ができるものとして国土交通大臣の認定を受けた換気設備も使えます(同項第1号ロ)。
排気筒と煙突の構造(告示 第四)
- 排気筒や煙突の頂部を排気シャフトに開放するときは、立上り部分に逆流防止ダンパーを設けるなど、逆流防止の措置をします。
- 煙突には、防火ダンパーその他温度の上昇で排気を妨げるおそれのあるものを設けません。
- 火を使用する室の排気筒や煙突は、ほかの換気設備の排気筒・風道などに連結しません。
確認申請の計算書
江戸川区の「建築物に設ける建築設備等の設計方針・計算書」の様式は、火気使用室に設ける換気扇の有効換気量を「V(m³/h)=N×K×Q= ×0.93× = <(使用換気扇排気量)」の形で書き、K を理論廃ガス量、Q をガステーブル等の燃料消費量(kW)、N を壁付換気扇 40・レンジフード換気扇 30 としています。屋内に設置する開放式の湯沸器(小型5号湯沸器等)は V に加算し、密閉燃焼式は給排気筒の先端を屋外に開放します。
同じ様式には、24時間換気(建築基準法施行令第20条の8)の有効換気量 V=n×A×h が別の欄で並びます。火気使用室の換気量とは別の決まりで、別に計算します。様式と書き方は特定行政庁ごとに違うので、申請先の様式で確かめてください。
出典
- e-Gov 法令検索「建築基準法施行令」(昭和25年政令第338号)第20条の3: 火を使用する室に設けなければならない換気設備・換気設備を設けなくてよい室・給気口と排気口の位置
- 国土交通省「換気設備の構造方法を定める件」(昭和45年建設省告示第1826号・最終改正 平成12年建設省告示第2465号): 第三(有効換気量の数値)・第四(逆流させない構造)
- 江戸川区「建築物に設ける建築設備等の設計方針・計算書」(建築確認申請の添付書類の様式): V=N×K×Q(K 0.93・壁付換気扇 N=40・レンジフード換気扇 N=30)・開放式の湯沸器は V に加算
器具の燃料消費量から換気扇の有効換気量 V=NKQ