排気フードの形で N は 30 か 20 です。告示の(イ)がⅠ型、(ロ)がⅡ型です。
器具の燃料消費量から換気扇の有効換気量 V=NKQ
排気フードⅠ型とⅡ型の条件
告示 第三 第四号イは、排気フードを有する排気筒に換気扇等を設ける場合の N を、(イ)の構造の排気フードで 30、(ロ)の構造の排気フードで 20 としています。日本エレクトロヒートセンターの指針の図4-1(建築設備設計基準の表)では、(イ)と同じ条件の物をⅠ型フード、(ロ)と同じ条件の物をⅡ型フードと呼んでいます。
| 項目 | Ⅰ型((イ)・N=30) | Ⅱ型((ロ)・N=20) |
|---|---|---|
| 排気フードの高さ | 1 m 以下 | 1 m 以下 |
| 覆う範囲 | 火源等 | 火源等とその周囲(排気フードの高さの1/2以内の水平距離) |
| 集気部分 | 廃ガスを一様に捕集できる形状 | 下部に 5 cm 以上の垂下り部分・水平面に対し 10 度以上の傾斜 |
- 排気フードの高さは、火源(又は器具の排気のための開口部)の中心から排気フードの下端までの高さです。
- 火源等に面して、下地と仕上げを不燃材料とした壁などがあるときは、その部分は覆わなくてもよいとされています(Ⅰ型・Ⅱ型とも)。
- どちらの型も「廃ガスの捕集についてこれと同等以上の効力を有するように設けられた排気フード」を含みます。建築設備設計基準の表には、高さ 1.2 m 以下・火源の周囲 h/6 以上の「Ⅰ型フードと同等とみなせるフード」も載っています(日本エレクトロヒートセンターの指針 図4-1)。
- 排気フードは不燃材料で造ります(建築基準法施行令第20条の3第2項第4号)。
例: 同じ器具で V はどれだけ違うか
都市ガス 8.95 kW(13A の3口コンロの参考値)1台のとき、排気フードなし(N=40)は 333 m³/h、排気フードⅠ型(N=30)は 249.8 m³/h、排気フードⅡ型(N=20)は 166.5 m³/h、煙突(N=2)は 16.7 m³/h です。Ⅱ型は火源等の周囲まで覆い、垂下り部分と傾斜を持つ形で、告示はⅠ型より小さい N(20)としています。
江戸川区の確認申請の計算書の様式は、壁付換気扇を N=40、レンジフード換気扇を N=30 として V=N×K×Q を書く形です。レンジフードがⅡ型の条件(周囲まで覆う・垂下り部分・傾斜)に合うかは、製品の寸法と取り付ける高さで決まります。メーカーの資料と図面で確かめてください。
煙突の 2KQ
告示 第三 第三号イは、煙突に換気扇等を設ける場合の有効換気量を V=2KQ としています。火を使用する設備又は器具が煙突に直結し、正常な燃焼を確保するための給気機等が設けられているときは「適当な数値」です。
建築基準法施行令第20条の3第2項第1号イ(5)は、風呂釜と、発熱量が 12 kW を超える火を使用する設備又は器具(密閉式燃焼器具等を除く)に煙突を設けることを求めています。用途上・構造上その他の理由で著しく困難な場合に、排気フードを有する排気筒を設けたときは、この限りでないとされています。
出典
- 国土交通省「換気設備の構造方法を定める件」(昭和45年建設省告示第1826号・最終改正 平成12年建設省告示第2465号): 第三 第三号イ(V=2KQ)・第四号イ(N=30・20 と(イ)(ロ)の構造)
- 日本エレクトロヒートセンター「業務用電化厨房施設の換気設備設計指針[解説編]」(2021年10月): 図4-1 キャノピーフードの構造(Ⅰ型フード・Ⅱ型フードの寸法の条件)・図1-1 ガス厨房の V=30KQ
- e-Gov 法令検索「建築基準法施行令」(昭和25年政令第338号)第20条の3: 第2項第1号イ(5)(煙突)・第2項第4号(排気フードは不燃材料)
- 江戸川区「建築物に設ける建築設備等の設計方針・計算書」(建築確認申請の添付書類の様式): V=N×K×Q(K 0.93・壁付換気扇 N=40・レンジフード換気扇 N=30)・開放式の湯沸器は V に加算
器具の燃料消費量から換気扇の有効換気量 V=NKQ