V=40KQ は、換気扇の有効換気量を燃料消費量から求める告示の式です。
器具の燃料消費量から換気扇の有効換気量 V=NKQ
式と記号
- V: 換気扇等の有効換気量(単位 m³/h=1時間につき立方メートル)
- N: 換気扇等を設ける所で決まる数(排気フードなし 40・排気フードⅠ型 30・Ⅱ型 20・煙突 2)
- K: 燃料の単位燃焼量当たりの理論廃ガス量(都市ガス・LPガスは 0.93 m³/kWh、灯油は 12.1 m³/kg=告示の別表)
- Q: 火を使用する設備又は器具の実況に応じた燃料消費量(単位 kW 又は kg/h)
「40KQ」は、この式の N に 40 を入れた V=40KQ のことです。都市ガスの器具で Q の合計が 12 kW なら、V = 40 × 0.93 × 12 = 446.4 m³/h です。この数以上の有効換気量を持つ換気扇を付けます。
N の値と告示の号
| 換気扇等を設ける所 | N | 告示の号 |
|---|---|---|
| 排気フードなし | 40 | 第三 第二号イ |
| 排気フードⅠ型 | 30 | 第三 第四号イ(イ) |
| 排気フードⅡ型 | 20 | 第三 第四号イ(ロ) |
| 煙突 | 2 | 第三 第三号イ |
昭和45年建設省告示第1826号の今の本文は、排気口又は排気筒に換気扇等を設ける場合を V=40KQ、煙突に換気扇等を設ける場合を V=2KQ、排気フードを有する排気筒に換気扇等を設ける場合を V=NKQ(N は(イ)の構造の排気フードで 30、(ロ)の構造で 20)と書いています。
平成12年の改正の案(国土交通省の新旧対照表)では、40・30・20・2 を K の側に入れ、K を「理論廃ガス量に四十を乗じて得た数量」のように書いていました。式の書き方が違うだけで、計算する数は同じです。
例: 都市ガスの燃料消費量と V
都市ガス(K=0.93)の器具1台のときの V(m³/h)です。列は換気扇等を設ける所で、かっこの中が N です。4.65 kW・7.32 kW・8.95 kW は、富士工業の資料にある都市ガス 13A のコンロ(1口・2口・3口)の参考値です。表の V は小数第2位を切り上げた値で、計算の画面と同じ式でこのページを作るときに計算しました。
| Q(kW) | なし(40) | Ⅰ型(30) | Ⅱ型(20) |
|---|---|---|---|
| 4.65 | 173 | 129.8 | 86.5 |
| 7.32 | 272.4 | 204.3 | 136.2 |
| 8.95 | 333 | 249.8 | 166.5 |
| 12 | 446.4 | 334.8 | 223.2 |
N が半分なら V も半分です。同じ器具でも、排気フードⅡ型(N=20)の V は排気フードなし(N=40)の半分になります。煙突に換気扇等を設ける場合(N=2)は排気フードなしの 1/20 で、12 kW なら 22.4 m³/h です。
換気扇等を設けない場合(排気筒の有効断面積)
換気扇等を設けずに排気するときは、告示は V ではなく、排気口の有効開口面積又は排気筒・煙突の有効断面積 Av(m²)を次の式で求めます。n は排気筒(煙突)の曲りの数、l は長さ(m)、h は高さ(m)です。
- 排気口・排気筒(第三 第二号ロ): Av=(40KQ/3600)√((3+5n+0.2l)/h)
- 煙突(第三 第三号ロ): Av=(2KQ/3600)√((0.5+0.4n+0.1l)/h)
- 排気フードを有する排気筒(第三 第四号ロ): Av=(NKQ/3600)√((2+4n+0.2l)/h)
このアプリが計算するのは、換気扇等を設ける場合の有効換気量 V だけです。Av と、給気口の有効開口面積は計算しません。
出典
- 国土交通省「換気設備の構造方法を定める件」(昭和45年建設省告示第1826号・最終改正 平成12年建設省告示第2465号): 第三 第二号イ V=40KQ・第三号イ V=2KQ・第四号イ V=NKQ(N=30・20)と排気フードの構造・別表の理論廃ガス量
- 国土交通省「換気設備の構造方法を定める件」改正案の新旧対照表(平成12年): 改正の案の K(理論廃ガス量に四十・三十・二十・二を乗じて得た数量)
- 富士工業「必要換気量についての条件」(技術資料): 都市ガス 13A のコンロの燃料消費量の参考値
器具の燃料消費量から換気扇の有効換気量 V=NKQ