2023年度実績から GWP が変わりました。新旧の値と影響です。
いつから変わったか
2023年(令和5年)4月から、新しいフロン類 GWP 告示(令和5年経済産業省・環境省告示第3号)が施行されました。冷媒の種類が増え、R-507A(3,990)のほかは、どの冷媒も GWP の値が変わりました(表Ⅱ-3-1 と表Ⅱ-3-2 の比較)。
- 2023年度実績(2024年度に報告)からの算定: 新しい値(マニュアルの表Ⅱ-3-1)。このアプリの一覧の値です。
- 2022年度実績(2023年度に報告)までの算定: 改正前の値(表Ⅱ-3-2)。
改正前の表は単一冷媒 20 種類・混合冷媒 64 種類、改正後は単一冷媒 20 種類・混合冷媒 113 種類です。R-448A・R-449A・R-463A・R-407H などは、改正で表に加わった混合冷媒です。
主な冷媒の新旧の GWP
| 冷媒 | 2022年度実績まで | 2023年度実績から |
|---|---|---|
| R-11 | 4,750 | 4,660 |
| R-12 | 10,900 | 10,200 |
| R-22 | 1,810 | 1,760 |
| R-23 | 14,800 | 12,400 |
| R-32 | 675 | 677 |
| R-123 | 77 | 79 |
| R-134a | 1,430 | 1,300 |
| R-401A | 1,180 | 1,130 |
| R-404A | 3,920 | 3,940 |
| R-407C | 1,770 | 1,620 |
| R-407E | 1,550 | 1,420 |
| R-410A | 2,090 | 1,920 |
| R-448A | 表に無い | 1,270 |
| R-449A | 表に無い | 1,280 |
| R-463A | 表に無い | 1,380 |
R-410A は 2,090 から 1,920 に、R-407C は 1,770 から 1,620 に下がりました。R-32 は 675 から 677 に、R-404A は 3,920 から 3,940 に上がっています。上がった冷媒もあるので、「改正で算定漏えい量が必ず減る」わけではありません。
同じ量でも算定漏えい量が変わる
同じ実漏えい量に、改正前と改正後の GWP(上の表)を掛けた例です。
| 冷媒 | 実漏えい量 (kg) | 改正前 (t-CO2) | 改正後 (t-CO2) |
|---|---|---|---|
| R-410A | 500 | 1,045 | 960 |
| R-22 | 100 | 181 | 176 |
| R-407C | 100 | 177 | 162 |
| R-404A | 10 | 39.2 | 39.4 |
| R-134a | 10 | 14.3 | 13 |
| R-32 | 100 | 67.5 | 67.7 |
古い資料や、マニュアルの古い版の算定例は、改正前の GWP で計算されています。たとえば R-410A を 500 kg 充塡した例は、改正前の GWP では 1,045 t-CO2、今の GWP では 960 t-CO2 です。マニュアル Ver. 2.96 の算定例は、今の GWP で計算されています。
改正前の年度を計算し直すとき
このアプリの一覧の GWP は、2023年度実績からの値だけです。2022年度実績までの算定漏えい量を計算し直すときは、「一覧に無い冷媒(GWP を入力)」を選び、表Ⅱ-3-2 の GWP(R-410A なら 2,090、R-22 なら 1,810)を入力します。冷媒ごとに1行ずつ入力すれば、合計も改正前の値で計算されます。
出典
- 環境省・経済産業省「フロン類算定漏えい量報告マニュアル Ver. 2.96」(令和8年8月): 表Ⅱ-3-1【2023年度実績以降】(Ⅱ-25〜28)と表Ⅱ-3-2【2022年度実績まで】(Ⅱ-29〜31)
- 環境省「フロン類算定漏えい量の報告に用いるフロン類の種類及び地球温暖化係数(GWP)並びに事業分類について」(令和6年4月): 新しい告示の施行(2023年4月)と、令和6年度からの算定に使う GWP
告示の GWP の表は丸ごと載せていません。主な冷媒の値だけを引いています。