高低差のある径間・気温・臨界径間・単位など、よくある質問です。
支持点の高さが違う径間(高低差のある径間)でも使えますか。
使えません。日本電線工業会の資料は、径間の両端に高低差がある場合は適用されないと注記しています。日本電気技術者協会の解説も、弛度の式(7) を、両支持点間に高低差が無く水平の場合の式としています。
気温が変わると、弛度はどうなりますか。
気温が変わると電線が伸び縮みし、張力と弛度が変わります。日本電線工業会の資料は、吊り線の断面積・ヤング率・線膨張係数を使った3次方程式(式④〜⑥)を解いて架線時の張力を求めています。このアプリはこの計算を含みません。求めたい条件のときの水平張力を入力してください。
臨界径間とは何ですか。
高温季の荷重と低温季の荷重のどちらが、電線にとって最悪の条件かを分ける径間です。日本電線工業会の資料は、臨界径間より短い径間は低温季荷重を、長い径間は高温季荷重を最悪条件とする、としています(式③)。このアプリは臨界径間を計算しません。
電線の重量の kg/km と kg/m を間違えるとどうなりますか。
kg/km の値を kg/m で入力すると、弛度は 1,000 倍になります。kN の値を N で入力しても 1,000 倍です。弛度が径間の 10% を超えると、単位を確かめる1行を表示します。
風圧荷重を考えた弛度は、真下へのたるみですか。
真下ではありません。日本電気技術者協会の解説は、弛度の式(7) の W を「電線 1 m 当りの風圧荷重を含む合成荷重」としています。風圧荷重を考えると電線は風下へ押されるので、合成荷重で求めた弛度は、風下へ傾いた向きのたるみです。
計算結果をそのまま使えますか。
計算値は目安です(日本電線工業会 技資第147号A の注記)。地上高・離隔の確認と、張力を決める強度の検討は、設計者・監理者が行ってください。
計算の前提
- 両端の支持点の高さが同じ径間の式です。径間の両端に高低差があるときは使えません。
- 張力は入力した値のまま計算します。温度や荷重で張力が変わる計算は含みません。
- 風圧荷重は、電線の垂直投影面積に受ける値です(電気設備の技術基準の解釈 第58条)。空気抵抗係数は 1 です。
- 重力加速度は 9.8 m/s² です。
- 計算値は目安です。
出典
- 日本電線工業会 技術資料 技資第147号A「光ファイバケーブルの弛度計算について」(2015年2月改訂)(このページで引いた所: 1 章の注記(計算値は目安・高低差のある径間には適用されない)・2-3 式③(臨界径間)・2-4 式④〜⑥)
- 日本電気技術者協会「送配電線の風圧荷重とたるみ、支線強度の計算」(このページで引いた所: 2章 (1) 弛度の定義と式(7))
資料の文は写していません。式と、例の数と、資料の名前だけを引いています。