説明

単相3線式の電圧降下

単相3線式は 17.8 の式で、降下率は 100 V に対して見ます。

単相3線式は、2本の電圧線と1本の中性線で、100 V と 200 V の両方を取り出せる配線方式です(岩崎電気の技術資料 表1.2 では 100/200 V・50 Hz または 60 Hz)。複数の電圧を取り出したいときに使われます。

計算式(17.8)

e = 17.8 × L × I ÷(1000 × A) e: 電圧線と中性線の間の電圧降下(V) L: こう長(m) I: 電圧線1本の電流(A) A: 断面積(mm²)

係数 K は 1(大地間)です。中性線に電流が流れない、負荷が平衡しているときの式なので、降下率は電圧線と中性線の間の 100 V に対して見ます。国土交通省の建築設備設計基準も、単相3線式と三相4線式の回路は、各相と中性線の間の負荷容量が平衡するように検討する、としています。

単相2線式との違い(同じ 3 kVA の負荷)

3 kVA の負荷を単相2線式 100 V で送ると電流は 30 A、単相3線式 100/200 V で平衡させて送ると電圧線1本あたり 15 A です。こう長 30 m・より線 5.5 mm² で比べると、単相2線式は 5.83 V(5.83 %)、単相3線式は 1.46 V(1.46 %)です。係数が半分で電流も半分なので、電圧降下は 4 分の 1 になります。

200 V の負荷

200 V の負荷は2本の電圧線の間につなぎます。2 kW の負荷(10 A)を 30 m・5.5 mm² で送ると、1本の降下は 0.97 V、2本の間では 1.94 V です。200 V に対する率は 0.97 %で、1本の降下を 100 V で割った率と同じです。盤から 200 V の負荷まで2本だけで送る分岐回路は、単相2線式 200 V として計算します。

よくある間違いは、単相3線式の降下率を 200 V で割ることです。17.8 の式の電圧降下は電圧線と中性線の間の値なので、200 V で割ると降下率が半分に見えます。

出典

電圧降下を計算する