許容する電圧降下に収まる電線の太さを、断面積の式で出します。
電圧降下の式を断面積について解くと、許容する電圧降下に収まる導体の断面積が出ます(岩崎電気の技術資料 表1.5 の断面積の式)。
e には、回路の電圧に許容値の目安(%)を掛けた電圧を入れます。例: 単相2線式 100 V・こう長 30 m・20 A を 2 %(2.00 V)に収めるには、A = 35.6 × 30 × 20 ÷(1000 × 2.00)= 10.68 mm² 以上です。一覧の中で一番細いのは、より線 14 mm²(1.53 V)と 単線 4.0 mm(12.57 mm²・1.70 V)です。
単線は直径、より線は断面積
電気設備の技術基準の解釈 第146条の表は、単線を導体の直径(mm)、より線を公称断面積(mm²)で並べています。単線の断面積は π ×(直径 ÷ 2)² で出します。
| 単線 | 断面積 |
|---|---|
| 単線 1.6 mm | 2.01 mm² |
| 単線 2.0 mm | 3.14 mm² |
| 単線 2.6 mm | 5.31 mm² |
| 単線 3.2 mm | 8.04 mm² |
| 単線 4.0 mm | 12.57 mm² |
| 単線 5.0 mm | 19.63 mm² |
直径 2.6 mm の単線は 5.31 mm² で、3.5 mm² のより線より太い電線です。呼び方の数(2.6 と 3.5)で比べると、細い方を取り違えます。計算の画面は、単線もより線も断面積に直してから比べます。
許容電流も見る
電圧降下だけで出した太さは、電線の太さの答えの一部です。電気設備の技術基準の解釈 第146条第2項は、低圧配線に使う絶縁電線の許容電流を、146-1表(単線)・146-2表(より線)の値に、絶縁物の種類と周囲温度で決まる許容電流補正係数を掛けた値とし、管に収めるときはさらに電流減少係数を掛けるとしています。電圧降下で出した太さと、許容電流で出した太さの太い方を使います。
分岐回路の電線は、その分岐回路を保護する過電流遮断器の定格電流でも太さが決まります(同 第149条第2項 149-1表)。定格電流 20 A 以下の配線用遮断器なら直径 1.6 mm、20 A を超え 30 A 以下なら直径 2.6 mm、30 A を超え 40 A 以下なら断面積 8 mm²、40 A を超え 50 A 以下なら断面積 14 mm² の軟銅線か、これと同等以上の許容電流のある電線です。
また、低圧配線は直径 1.6 mm の軟銅線と同等以上の強さと太さの物です(同 第146条第1項)。計算の画面の一覧は単線 1.6 mm・より線 2 mm² からにしています。