説明

シリンダの推力のよくある質問(kgf・引き側・単動形・安全率)

kgf への換算・押す力と引く力・余裕の見方・単動形などの質問です。

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内径と使用圧力から押出し・引込みの推力

推力を kgf で知りたいときは

SMC の資料は、重力単位への換算を 1 N ≒ 0.102 kgf、1 kgf ≒ 9.8 N としています。この計算は 1 kgf = 9.80665 N で換算し、有効数字3桁で「≒ 50.1 kgf」のように表示します。チューブ内径 50 mm・0.5 MPa の理論出力 981.7 N は、約 100 kgf です。

圧力の換算は 1 MPa ≒ 10.2 kgf/cm²、1 kgf/cm² ≒ 0.098 MPa です。0.5 MPa は約 5.1 kgf/cm² です。

押す力と引く力は、どちらが大きいですか

同じ使用圧力なら、押出し側のほうが大きくなります。引込み側の受圧面積は、ピストンロッドの断面積の分だけ小さいからです。引込み側の推力は押出し側の 1 − (d ÷ D)² 倍で、チューブ内径 50 mm・ピストンロッド径 20 mm なら 84.0%、チューブ内径 63 mm・ピストンロッド径 20 mm なら 89.9% です。

押しと引きで同じ負荷のときは、どちらで選びますか

SMC の機種選定手順は「水平で押、引とも同負荷の場合は引き側で選定してください。」としています。引込み側の推力のほうが小さいので、引込み側で足りれば押出し側も足ります。

推力にどれくらい余裕(安全率)を見ればよいですか

SMC の資料は、余裕を負荷率で見込みます。負荷率を掛けた推力が負荷以上になるように選ぶので、理論出力は負荷の 1 ÷ η 倍以上になります。

負荷率は、静的作業 0.7 以下、負荷の垂直~水平作動 0.5 以下、ガイドに乗った負荷の水平作動 1 以下です。特に高速で作動する場合は、さらに下げます。

使用圧力は、空気源の圧力で計算してよいですか

SMC の機種選定手順は「一般的には、レギュレータ(減圧弁)で空気源圧力の85%に設定します。」としています。シリンダに掛かるのはレギュレータで設定した圧力なので、その圧力で計算します。空気源の圧力で計算すると、推力を大きく見積もります。

スプリングで戻る単動形でも使えますか

この計算は複動形の式です。SMC の資料1 は、単動押出し形を F1 = η × (A1 × P − f2)、F2 = η × f1、単動引込み形を F1 = η × f1、F2 = η × (A2 × P − f2) としています(f1 はスプリング反力の第1次、f2 は第2次)。スプリング反力はシリーズとストロークで違うので、SMC の表で確かめてください。

油圧シリンダの効率はいくつで計算しますか

日進 参考資料(油圧の計算式)は、シリンダ効率を 0.85〜0.95 としています。この計算では 0.95・0.9・0.85 から選びます。効率を 1 にした理論出力も並べて表示するので、効率の違いでどれくらい変わるかを比べられます。

カタログの表の数と少し違うのはなぜですか

カタログの受圧面積の表や理論出力表は、有効数字3桁などに丸めた数です。この計算は受圧面積を π/4 × D² で丸めずに計算するので、末尾の数が違うことがあります。違いは 1% より小さく、「エアシリンダの推力表」の話題に例を書きました。

出典

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内径と使用圧力から押出し・引込みの推力