説明

kW から電流(A)の計算式

kW・kVA から電流(A)を求める式と、電動機の効率の扱いです。

機器の容量が kW や kVA で分かっているときは、電圧で割って電流(A)に直します。単相と三相で式が違い、kW のときは力率、電動機の定格出力のときは効率も要ります。

計算式

単相(単相2線式・単相3線式)  I = S × 1000 ÷ V 三相3線式  I = S × 1000 ÷(√3 × V) S: 皮相電力(kVA)  kW(消費電力)のとき S = P ÷ 力率  電動機の定格出力のとき S = 出力 ÷(効率 × 力率) V: 電圧(V) 単相3線式は 200 V

皮相電力と電流の関係は、東京電力エナジーパートナーの特定小売供給約款(別表5 契約容量および契約電力の算定方法)に、契約主開閉器の定格電流(A)× 電圧(V)× 1/1,000(三相は × 1.732)とあります。kW は kVA に力率を掛けた値です(同じ別表の「契約電力を算定する場合は、力率…を乗じます」)。三相の有効電力が √3 × V × I × 力率 であることは、第二種電気工事士の令和6年度上期 問4(三相誘導電動機の力率を表す式)の正答 P ÷(√3 VI)× 10⁵ と同じ関係です。

電動機は効率で割る

電動機の kW は軸の出力で、電気の入力は出力を効率で割った値です(第一種電気工事士の令和7年度下期 問17 の正答「9.8QH ÷(ηp ηm)」も、ポンプの軸の動力を電動機の効率 ηm で割って入力にしています)。出力の kW を力率だけで割ると、電流を小さく見積もります。

第148条が使う電動機の電流は「定格電流」です。銘板に定格電流が書いてあれば、その値を使います。kW から計算した電流は、入力した力率と効率による目安です。

例

電気方式容量電流
三相3線式 200 V電動機 3.7 kW・力率 85 %・効率 85 %14.78 A
単相2線式 100 V1.5 kW・力率 100 %15 A
三相3線式 200 V10 kVA28.87 A
三相3線式 400 V30 kW・力率 90 %48.11 A
単相3線式 100/200 V4 kW・力率 100 %(平衡)20 A

表の数は、計算の画面(電流のタブ)と同じ計算でこのページを作るときに求めた値です。

電動機 3.7 kW の行は、入力 3.7 ÷ 0.85 = 4.35 kW、皮相電力 5.12 kVA、電流 14.78 Aです。単相3線式は、負荷が 100 V の両側に平衡してつながるとき、電圧線1本の電流を 200 V で割って求めます。

電圧

計算の画面の電圧の一覧は、岩崎電気の技術資料(表1.2 電気方式)の電圧です。単相2線式 100 V・200 V、単相3線式 100/200 V、三相3線式 200 V・415 V(50 Hz)・460 V(60 Hz)。一覧に無い電圧(三相 400 V・440 V など)は「電圧を入力する」を選びます。入力できるのは低圧(交流 600 V 以下=電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条)までです。

出典

ブレーカーの容量を計算する