ボイラー技士の公表問題のボイラー効率の計算を、同じ式で解きます。
ボイラー技士の試験には、ボイラー効率の式を変形して、燃料の低発熱量や燃料消費量を求める問題があります。安全衛生技術試験協会が公表している問題から2問を、同じ式で解きます。
燃料の低発熱量を求める(一級ボイラー技士 令和8年4月掲載 問2)
蒸発量 2 t/h・発生蒸気の比エンタルピ 2,800 kJ/kg・給水温度 20 ℃・ボイラー効率 85 %・燃料消費量 150 kg/h のボイラーの、燃料の低発熱量を求める問題です。問題は水の比熱を 4.187 kJ/(kg·K) としています。
正答は 42.6 MJ/kg です。逆に、計算の画面で「値を入力する」に 2,800 kJ/kg、燃料の単位を kg にして 42.6 MJ/kg を入力すると、ボイラー効率は 85.0 % です。
燃料消費量を求める(一級ボイラー技士 令和8年10月掲載 問5)
重油を燃料とするボイラーで、蒸発量が毎時 1 t・ボイラー効率 90 %・低発熱量 41 MJ/kg・発生蒸気の比エンタルピ 2,780 kJ/kg・給水の温度 24 ℃ のときの、重油の消費量を求める問題です。
選択肢の中で最も近いのは 73 kg/h で、正答と同じです。選択肢の燃料消費量を1つずつ計算の画面に入力すると、効率は次のとおりです。
| 燃料消費量(kg/h) | ボイラー効率(%) |
|---|---|
| 73 | 89.5 |
| 78 | 83.8 |
| 726 | 9.0 |
| 1,221 | 5.4 |
| 1,312 | 5.0 |
効率が 90 % から大きく離れる選択肢は、出熱と入熱の単位(kJ と MJ)がそろっていません。単位をそろえてから式に入れます。
水の比熱 4.187 と 4.186
公表問題は水の比熱を 4.187 kJ/(kg·K) とし、香川県の指針は給水の比エンタルピーを「温度と 4.186 の積」で簡易的に求めるとしています。このアプリは指針の 4.186 を使います。違いは 1 ℃ あたり 0.001 kJ/kg で、上の2問では効率の小数第1位まで同じ値になります。
容量と効率の記述問題
二級ボイラー技士の公表問題(令和8年10月掲載 問3)では、「蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる」「ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう」が適切な記述で、「蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に消費する燃料量で示される」が適切でない記述です。