ばね定数は k = G d⁴ ÷(8 Na D³)で求めます。記号と例題です。
線径・中心径・巻数と材質から、ばね定数と荷重
圧縮コイルばねのばね定数の式
ばね定数 k は、たわみ 1 mm あたりに発生する力です(三協スプリング製作所)。円筒形で等ピッチの圧縮コイルばねでは、横弾性係数・線径・有効巻数・中心径から次の式で求めます。
三協スプリング製作所の「コイルばね設計方法」は、この式を「ばね定数(N/mm)=(横弾性係数×線径の4乗)/(8×有効巻数×中心径の3乗)」と書いています。スガワラの「圧縮コイルばね計算書」は、同じ式を R=G×d⁴÷(8×n×D³) と書き、JIS B 2704 準拠としています(R がばね定数、n が有効巻数)。
単位は N と mm にそろえます。横弾性係数が N/mm²、線径と中心径が mm なら、ばね定数は N/mm になります。
例題(スガワラの圧縮コイルばね計算書)
ピアノ線 SWP-B(横弾性係数 78,500 N/mm²)で、線径 5 mm・中心径 25 mm・有効巻数 5 の圧縮コイルばねです。
計算書の値(78.5)と同じです。このアプリに同じ寸法を入力すると、ばね定数は 78.5 N/mm です。
例題(スガワラの引張コイルばね計算書)
スガワラの「引張コイルばね計算書」も、ばね定数は同じ式で求めています。ピアノ線 SWP-B(78,500 N/mm²)・線径 2 mm・中心径 20 mm・有効巻数 8 の例です。
計算書の値(2.453)と同じです。
寸法を変えるとばね定数はどう変わるか
式のとおり、ばね定数は横弾性係数と線径の4乗に比例し、有効巻数と中心径の3乗に反比例します。上の圧縮コイルばね(78.5 N/mm)から1つずつ変えた値です。
| 変えた寸法 | ばね定数 | 元の値との比 |
|---|---|---|
| 元の寸法(d 5・D 25・Na 5) | 78.5 N/mm | 1 |
| 線径を 6 mm に | 162.8 N/mm | 2.074 |
| 中心径を 30 mm に | 45.43 N/mm | 0.579 |
| 有効巻数を 10 に | 39.25 N/mm | 0.5 |
| 材質を SUS304 に | 68.5 N/mm | 0.873 |
線径を 1 mm 太くしただけで、ばね定数は約 2 倍((6 ÷ 5)⁴ = 2.0736)になります。ばねを硬くしたいときは線径を太くするか、有効巻数を減らすか、中心径を小さくします。柔らかくしたいときはその逆です。
ばね定数の単位
ばね定数の単位は N/mm です。1 m は 1,000 mm なので、N/m にするときは 1,000 倍します(78.5 N/mm = 78,500 N/m)。
出典
- コイルばね設計方法(株式会社三協スプリング製作所)(このページで引いた所: ばね定数の式・ばね定数=タワミ1mmあたりに発生する力)
- 圧縮コイルばね計算書(株式会社スガワラ ばねの豆知識)(このページで引いた所: R=G×d⁴÷(8×n×D³)・計算例 78.5 N/mm)
- 引張コイルばね計算書(株式会社スガワラ ばねの豆知識)(このページで引いた所: 計算例 2.453 N/mm)
メーカーの技術資料からは、式と数と資料名だけを引いています。
線径・中心径・巻数と材質から、ばね定数と荷重