入力する項目と、計算結果の読み方・数の丸めです。
バケット容量・作業効率・サイクルタイムから1時間の作業量
計算する数
バックホウ1台が1時間に掘削・積込みできる量(1時間当たりの作業量 Vs、m³/h)を、高知県の治山林道事業設計標準歩掛と、林野庁 関東森林管理局の「第2編 林道」に載っている式で計算します。運転日当たり運転時間を入力すると日当たり施工量を、全体の施工量を入力すると必要な運転時間と運転日数も求めます。
| 計算結果 | 求め方 |
|---|---|
| 1サイクル当たりの掘削積込量 q(m³) | q = q0 × K(小数第2位に四捨五入) |
| 1時間当たりの作業量 Vs(m³/h) | Vs = 3,600 ÷ cm × q × E(小数第1位に四捨五入) |
| 日当たり施工量(m³/日) | Vs × 運転日当たり運転時間 |
| 必要な運転時間(h) | 全体の施工量 ÷ Vs |
| 必要な運転日数(日) | 全体の施工量 ÷ 日当たり施工量 |
入力する項目
- バケット容量(平積): 機械の規格の平積の値です。「山積 0.45 m³(平積 0.35 m³)」と書かれた機械なら 0.35 と入力します。
- 作業効率 E: 作業の種類(地山の掘削積込・ルーズな状態の土砂積込)、土質、現場条件(良好・普通・不良)を選ぶと、表の値が欄の下に表示されます。床掘作業で表の値から 0.05 を減じるときは、「床掘作業で 0.05 を減じる」をオンにします(どの床掘で減じるかは、2つの資料で書き方が違います)。表に無い土質や、発注者の歩掛で決まった値は「作業効率 E を入力」を選んで入力します。
- 1サイクルの所要時間 cm: 旋回角度を選ぶと、表の秒数(45° 28 秒・90° 30 秒・135° 32 秒・180° 35 秒)を使います。実測した秒数などで計算するときは「秒を入力」を選びます。
- 日当たり施工量と運転日数(入力しなくてもよい): 運転日当たり運転時間(h/日)と、全体の施工量(m³)です。
- 詳しい設定: バケット係数 K です。空欄のときは 0.98(2つの資料の値)で計算します。
バケット容量・作業効率・秒数・運転時間・施工量の欄には、初期値を設定していません。入力していない数値で計算結果が表示され、それに気づかないことを防ぐためです。選ぶ欄は、作業の種類が地山の掘削積込、土質が砂・砂質土、現場条件が普通、旋回角度が 180°(掘削積込の標準)から始まります。
計算の例
例1 小型バックホウ(高知県の標準歩掛)
小型バックホウ掘削設計の機種規格 0.04 m³ で、地山の掘削積込・砂・砂質土・普通、180° 旋回、同じ資料の運転日当たり標準運転時間 5.6 h/日、全体の施工量 30 m³ の場合です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| q(0.04 × 0.98) | 0.04 m³ |
| 作業効率 E | 0.65 |
| cm | 35 秒 |
| Vs | 2.7 m³/h |
| 日当たり施工量 | 15.0 m³/日 |
| 必要な運転時間 | 11.2 h |
| 必要な運転日数 | 2.0 日 |
q は、高知県の標準歩掛に書かれているとおり 0.04 × 0.98 = 0.039 ≒ 0.04 m³ です。
例2 山積 0.80 m³(平積 0.60 m³)(関東森林管理局の「第2編 林道」)
地山の掘削積込・砂・砂質土・良好、90° 旋回の場合です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| q(0.60 × 0.98) | 0.59 m³ |
| 作業効率 E | 0.80 |
| cm | 30 秒 |
| Vs | 56.6 m³/h |
Vs 56.6 m³/h は、関東森林管理局の「第2編 林道」の作業量一覧表(旋回角 90°・規格 0.80(0.60)・砂・砂質土・良好)の値と同じです。
数の丸め
q は小数第2位に四捨五入してから式に代入します。高知県の標準歩掛は 0.04 × 0.98 = 0.039 を 0.04 m³ とし、関東森林管理局の「第2編 林道」は平積 0.35 m³ の q を 0.34 m³、平積 0.60 m³ の q を 0.59 m³ としています。q を丸めずに計算すると、平積 0.35 m³・180°・砂・砂質土・普通の Vs は 22.7 m³/h ではなく 22.9 m³/h になり、作業量一覧表の値と合いません。
q は小数第2位、Vs は小数第1位に四捨五入します(関東森林管理局の作業量一覧表と同じ桁)。日当たり施工量・運転時間・運転日数は、四捨五入する前の Vs から計算して、小数第1位で表示します。
出典
バケット容量・作業効率・サイクルタイムから1時間の作業量